他の出版社さんの かさじぞう の表紙は、お地蔵様がいくつか描かれている印象ですが、こちらは一つだけ。
けれど全然寂しい感じはなく、逆にドーンとインパクトがあるし、何よりお地蔵様の顔が可愛くて良いんです♪
目は閉じているけれど、にっこり笑っている感じがして親しみやすい!
他のお地蔵様たちも同様に、温かみのある顔で好印象でした。
山下明生さんのかさじぞうは、おじいさんがお地蔵様に笠をかぶせる場面を、数ページにわたり丁寧にじっくり描いているなあと思いました。
お地蔵様の頭の上に、順番ずつ雪のかたまりがドスドス落ちてくるのです。その度におじいさんは、お地蔵様たちに笠をかぶせるのでした。
六番目、最後のお地蔵様に限っては、雪が落ちてきた時に倒れ、雪の下敷きになってしまいます。
このあたりも、私には初めての描写でした。
お地蔵様のかけ声も、独特。山下さんは、正月讃歌のわらべ唄をアレンジして使ったようです。
息子もこの場面には反応し、「ぼくが知ってるかさじぞうは、おじいさんの家はどこじゃ おばあさんの家はどこじゃ って言いながらだったと思うんだよねー」と言っていました。
小学校でも、ぜひ紹介したいです。大晦日のお話なので、11月・12月に読めたらいいな。