春、五匹の子犬が生まれました。四匹の子犬は、それぞれの所にもらわれていったのに、一匹だけ残っていました。
でも、そんな性格をいかすことのできる場があったのです。
『ハッピー』と名づけられたその子犬は、体の不自由なハナちゃんのところで、『介助犬』として働くことになりました。
「いつもいつも一緒にいてね。」という、ハナちゃんの言葉で、ハッピーは幸せな気分になります。
『介助犬』『盲導犬』は、人間のために、犬としての本能を抑えながら尽くしているので、かわいそうな気がしていました。ところが、『人間のためにしてあげていることを、嬉しいことだ。』という風に教えられて、彼らはその仕事をしていることを知りました。
人間の元で、精神的に安定した生活を送ることができるので、長生きができるということをきいたこともあります。
『介助犬』についても、まだまだ広く知られていないので、この本を読んで、改めて考えるきっかけになればと思います。