ロシアの民話『空とぶ船と世界一のばか』や、中国イ族の民話『王さまと九人のきょうだい』に通ずるものがありますね。
こちらは、弁髪や服装から見て中国清朝の満州民族の民話でしょうか。
三作品の中では、私はこれが一押しかな。
ルックスがそっくりの五人兄弟。
でも、各人の特技・特長は様々。
それが紹介される前半で、何が起こるのか期待してしまいます。
海の水を飲み干すことができる一番上の兄さんは、魚穫りが当然上手です。
小さな男の子にせがまれて海水を飲み干すと、約束を守らない男の子は、苦しい兄さんを無視して戻ってきません。
限界まで頑張っている頬を膨らませる兄さんに笑っていましたが、悲劇が…。
牢屋に入れられ、裁判にかけられ斬首刑が確定するのですが…。
おなじみ兄弟の入れ替わり作戦が始まります。
死罪か、酷いなと思いました。
約束を守らなかった男の子が悪いのにと。
だから、次々と処刑方法が替わっても助かる兄弟に応援し痛快な気持ちで読みました。
それにしても、一度処刑に失敗したら終わりだと思うんですが、それじゃお話しにならないか(笑)。
色々な刑罰の酷さに、大人はちょっと引き気味になるかもしれません。
こどもたちは、『絶対大丈夫』と思って読んでいるから、楽しめると思います。