![みどころ](/images/shoukai_midokoro.gif)
一年で夜が一番長い冬至の日、ばあさんはぐつぐつ小豆粥を煮ます。ばあさんの小豆粥はとってもおいしいので、あずきがゆばあさんと呼ばれているのです。ところが、あずきがゆばあさんはおいおい泣いています。実は、春に小豆畑でとらに襲われそうになり、冬至に小豆粥を食べてからにしたら、と追い返していたからです。
そこへ「ぴょんぴょん とことこ」やって来たのが、くり。事情を聞いたくりは、小豆粥をもらい、とらから守ると約束するのです。こんな風に、次々と助っ人が登場するのですが、少しばかり変わったラインナップ。「のそのそ ぺたぺた」「ぬるぬる ぺたぺた」「ぴょこん ぴょこん かたん ことん」「がたん ごとん どしん どしん」「くるくる するする」「ひょこひょこ かたかた」さあ、どんな助っ人が、どうやってとらをやっつけるのかがみどころです。なんとなく、あの有名な日本昔話に似ているような……?
このおはなしは、韓国の小学校の教科書にも掲載されている有名な昔話が元になっています。ペク・ヒナさんは、人形制作、セット、撮影も一人でこなして、独特の世界観が人気の絵本作家さん。韓国の小豆粥については、訳者あとがきもぜひ、チェックしてみてください。
(中村康子 子どもの本コーディネーター)
![出版社からの紹介](/images/shoukai_shuppansha.gif)
韓国の小学校の教科書に掲載されている昔話。 2020年アストリッド・リンドグレーン記念文学賞受賞作家で、 韓国でもっとも注目される作家ペク・ヒナが韓国で有名な昔話の世界を ユーモアいっぱいに表現した作品です。
昔、深い山奥にあずきがゆばあさんが住んでいました。ばあさんが煮る「あずきがゆ」はとってもおいしく、ばあさんは、「あずきがゆばあさん」と呼ばれていました。ある日、あずきがゆばあさんのところへ、とてつもなくでっかいとらがやってきて、「ばあさんを がぶっと くってやろう」とばあさんを食べようとします。ばあさんは急いで「おいしいあずきがゆをたらふく食べてからわたしをがぶっとくったらいい」と言い、それをきいたとらは山へ消えていきました。やがて冬至になり、泣きながらあずきがゆを煮るばあさんのところへ、くりやすっぽん、それからうんちまで次から次へとやってきて・・・・・・。
![ベストレビュー](/images/shoukai_bestreview.gif)
韓国の昔話が元になってるんですね。日本の昔話とつうずるものがあり、懐かしさをかんじながら楽しく読みました。おばあさんを助ける存在が、つぎつぎとあらわれますが、途中、え!? と驚くようなものまで登場してきて、びっくりしました。なんとも、おもしろいです。ペク・ヒナさんの絵本、独特の味があっていいなあと改めて思いました。 (あんじゅじゅさん 50代・その他の方 )
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