ほら、見わたせば そこにも ここにも じいちゃんとのいとおしい思い出は 色あせることなく ぼくの中にある―― ものおきで見つけた、大好きだったじいちゃんが作ってくれた凧。 サンダル、赤い風船、釣り。 凧は揚がっては落ち、大切な思い出を少年のもとにつれてくる。 そしていつしか、天の深いところとつながって……。 凧を通して、亡きじいちゃんと邂逅した少年が伝えたかったこととは? 安東みきえが紡ぐ美しい文章を、気鋭の画家nakabanが詩情豊かに表現しました。 自分にとって大切な人の存在に改めて気づき、感謝する、そんなとっておきの一冊です。
心象風景を塗り込めたような、nakabanさんのパワフルな表現に呑み込まれてしまいました。
おじいちゃんの作ってくれた凧は、切手のような四角い凧でした。
その凧を上げてみると、思い出がいっぱい蘇ってくるという、ファンタジックな空間ですね。
そして今は空の上にいるおじいちゃんと交信しているような感覚も、素晴らしいと思います。
凧に描かれたはがきのような言葉は、男の子の気持ちなのでしょうね。
きっと、本当には書かれていないのだけれど、男の子の気持ちを背中で語っているように思いました。
夜空にあがった凧は、どのようなものだったのでしょうか。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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