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
長くのびる電柱の影。ひなたぼっこをしているネコ。つきあたりの家の立派な木。いつもと同じ帰り道。だけど、あれ?こんな道あったっけ…?――いつも通っている道で、これまで気がつかなかった路地を見つけることはありませんか?そして、そこに入ってみると…。町並みの緻密な描写と余韻を残す文章で、日常の景色を歪めていく。

他の絵本にあるような、明るく楽しい絵本ではありません。
帰り道、いつもと違う知らない道を選んで見る。
小学生の時、知っている場所からほんの少し外れた場所に行くだけて急に見えている世界ががらっと変わってしまうあの体験をよく表現している絵本です。
「楽しい絵本だね。」といったことは無いですが、あの夕暮れの少し不安を駆り立てる、そんな記憶をよみがえらせてくれる絵本です。
いい絵本です。 (えがだいさん 40代・パパ 女の子6歳)
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