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日本最大のダムの底に沈んだ村、待望のビジュアル新刊。岐阜県の山間部にあった徳山村。ダムの底に沈む廃村に、春夏秋冬の豊かな山の幸を求めて、通い続けた小西さん一家の最後の記録。

先に『おばあちゃんは木になった』で、沈みゆく村に生きるおばあちゃんを、『ここで土になる』では、ダム建設計画に振り回され、無くなった村に二人生活を続ける老夫婦を、写真で追った大西さんのカメラには「土着」という言葉が相応しいレンズが備え付けられています。
この『徳山村に生きる』では、ダムに沈んでしまった生活を、記憶を手繰るという編集で、再現しました。
社会の動きの中で、大事なものを失っていく人たち、時代に沈められていく人々の哀愁が込められていて、心打たれる作品です。
私も、揖斐に生まれ徳山にはよく行ったものです。徳山村はダムに沈んでしまったけれど、少し下流では、過疎化の進行激しく、消えていく生活があります。
故郷も社会の大きな湖に沈んでいくのでしょうか。 (ヒラP21さん 60代・パパ )
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