せっかちなウサギとのんびりやのカメが、競争じゃなくて…なかよくおでかけ!?
カメが遠くの山をながめて言いました。「すごくきれいだな!いつかのぼってみたいな」 するとウサギがこたえます。「あした いこうよ!」「あした? いそがなくても いいんじゃない?」 イソップ童話でおなじみの「ウサギとカメ」が、なかよく一緒に山のぼり。ウサギははやく行きたいのに、カメはなかなか家を出ません。一体なにをしているのでしょう。ようやく出発したと思ったら、目のまえには大きな川。しっかり準備をしてきたカメは、リュックの中から次々道具をとりだして、ピンチを切りぬけます。性格がまったく違うから、力をあわせて前に進める。そんな友だちの形をほのぼの描いたお話です。
ウサギとカメという、性格が真逆な二人だから成し得ることもあるのですね。
いつか行きたいと思っていた場所があります。
そのうちにと思っていて、きっと行くことができない場所になりました。
行きたい時に行けば良いのです。
だから「明日行こう」という、ウサギさんの言葉は重要です。
具体例に行動を起こすには、期日を設定してステップボードを置くことが重要です。
だからといって、カメさんの下準備があったからこそ目標があったことも否めません。
いざという時の備えも必要です。
それでは、どちらも大切なのでしょうか。
私はウサギさんを応援したいと思います。
カメさん準備万端の備えはみんな役立ったのでしょうか。
使わなかったものもあるのではないでしょうか。
そのためにカメさんの使った労力は、無ければもっと楽に行けたかもしれません。
カメさんは、ウサギさんがいなければ何もできなかったのです。
でも、ウサギさんにも必要なのがあります。
最低限の準備と、困難を乗り越える問題解決能力です。
地道にコツコツ生きてきたカメさんは、可能性も放棄してきたのだと思ってしまいました。
いろいろ考えると奥深い絵本です。
「いそがなくていいんじゃない?」というタイトルは、読む人への問題提起でした。
(ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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