![みどころ](/images/shoukai_midokoro.gif)
絵本を開いてすぐ、ちょっとおっかない表情をしたおじさんが、話しかけてくるところからこのお話は始まります。
「きみ、ちょうどいいところにきてくれた! めがねが見つからないんだ。みなかったかい?」
え? わたし? とまどいながらも、そーっと黒ぶちのめがねを差し出すと……
「そう! これ、これ!」
おじさんがあまりに嬉しそうな顔をしているから、つい。 いたずらしたくなって、おじさんのめがねをかけてみる。 あっ、 視界がぼやけて気持ち悪い! おじさんも怒ってる。
めがねを返すと、今度はおじさん、帽子を見なかったかと聞いてくる。 ほんとにうっかりなんだから。
……何をしているのかと言うと、絵本の中のおじさんとやり取りをしているのです。 このおじさん、すっとんきょうな顔をしているんだけど何だか憎めない。 紳士らしく素敵な恰好をしているんだけど、肝心なところで抜けている。 つまり、とってもチャーミング!
読者とやり取りをしながらこんなに笑っちゃうなんて、ありそうでなかったこの絵本。遠くスウェーデンからやってきたなんて驚いてしまうくらい、その会話のセンスが日本的なのです。日本の子どもたちも、きっと大喜びしながらおじさんに「突っ込み」を入れるのでしょうね。
おっと、わすれてた。 本作は、スウェーデンのすぐれた絵本に贈られるエルサ・ベスコフ賞を受賞されたそうですよ。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
![出版社からの紹介](/images/shoukai_shuppansha.gif)
スウェーデンの優れた絵本に贈られるエルサ・ベスコフ賞受賞
上品な紳士「うっかりおじさん」が大変なことに…!!
「〇〇〇みなかったかい?」と、うっかりおじさんが読者に話しかける形で、お出かけの準備が進んでいく絵本。読者は時々、めがねをかけたり、変なものを渡したり、「うっかりおじさん」との楽しいやりとりも。さてさて、身支度を整え、出かけようとするうっかりおじさんですが……。あら、大変!とても大切なものを忘れていますよ!その結末に思わず笑っちゃう、ユーモアたっぷりスウェーデンの絵本です。
![ベストレビュー](/images/shoukai_bestreview.gif)
1歳娘と一緒に読みました。おじさん、なんか偉そうに我々読者に色々と言ってきますが…最後におじさん!!とこちらが突っ込みたくなります。娘も最後のおじさんの姿をみて、パンツ?!と笑いながら指さしていました。 (ままmamaママさん 40代・ママ 女の子10歳、女の子6歳、男の子4歳、女の子1歳)
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