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![出版社からの紹介](/images/shoukai_shuppansha.gif)
戦争を逃れ、家族と離れて平和な国へひとり旅立つシッカ。むかえる家族にはマルガレータという同じ年頃の女の子がいて、ふたりは反発しあいながら理解を深めていく……。戦争が引き起こす難民問題を伝えるスウェーデンの絵本。
![ベストレビュー](/images/shoukai_bestreview.gif)
突然難民の子どもが家にやってきたら、どういうことになるのだろう。
戦争から逃れてやってきた子どもを預かるという、そのような取組みについて知らなかったので、そこでつまづいてしまった自分です。
マルガレータの親は、ビックリさんだなんて言わずに、あらかじめ同意形成する必要があったのではないでしょうか。
ともあれ戦争が起こって親と離れたシッカの心も、望んでやってきたわけではないので、明るいわけではありません。
いろんなことを考えさせられる絵本として、あまり感情表現をしていないヴィルセンの絵は、効果的かも知れません。
何よりも、戦争が終わって両親と再会できたシッカの喜びにほっとしました。
それだからこそ、シッカとマルガレータは「きょうだい」でいられるのですね。
ぬいぐるみの犬の名前トイボの意味も、素敵なエッセンスでした。
久しぶりに読んだウルフ・スタルクの作品です。
どの作品も、子どもの心理をとてもきめ細かく描いているので、好きな作家の一人です。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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