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
戦争から遠いはずのまちに、突然の砲撃。恐ろしい音がどんどん大きくなって、近づいてくる。家は、めちゃくちゃに壊され、家族はだれひとりいない。「かあさんは どこ? みんなは?」守ってくれる大人はなく、知らないひとのなかにその子はひとり。はしって、はしって、はしりつづけて......

突然の空爆に逃げまどう人々。
混乱の中で母親とはぐれ、戦争に振り回される幼児が描かれています。
スケッチでつづられた物語は、ドキュメンタリーのようで、一人の幼児を追い続けます。
母親を探し続ける幼児は、多くの人に虐げられ救われやっとたどり着いた場所。
最後のシーンに救われるのですが、この絵本の緊迫感を伝えるには、それを書かない方が良さそうです。
戦争ってこんなことだと、生々しく描かれた内容に息がつまりました。
作者の叫びが痛いほどに響いて来ました。 (ヒラP21さん 60代・パパ )
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