
ぼくはなにかに役立つ人間のはずだ。ぼくにはなにか目的があるはずだ。 でも、それはいったいなになのだろう。(ゴッホ)
●ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ ”画家になろう!” 1853年ヴィンセント・ヴァン・ゴッホはオランダの小さな村 フロート・ズンデルトに牧師のこどもとして生まれました。 ゴッホにはふたりの弟と3人の妹がいましたが、すぐしたの弟テオとは大のなかよしでした。 ゴッホがはじめて絵をかいたのは 8さいのとき。 庭にあったリンゴの木にのぼろうとしている猫の絵をかいておかあさんにみせたのです。 9さいのときにはえんぴつで橋や犬をかいています。
●ポール・ゴーギャン ”タヒチへ!” それは今からおよそ100年ほどまえ、1891年4月のあるはれた日のことでした。 フランスの南海岸にある マルセイユという港町から1せきの船が出発しています。 めざすは太平洋のまんなかにうかぶ小さな島タヒチ島。

ゴッホが自ら左耳を切ってしまった、心の病にかかっていた・・・
というようなエピソードは何となく聞いたことがありましたが、
この本をしっかり読んでみて、衝撃を受けました。
心の病を患った画家の絵・・・と聞くと
どうしても不気味な作品を想像してしまうのですが、
掲載されているボッホの絵は
どれもカラリと明るく、力強い印象だったからです。
また、ゴーギャンの章では
妻に画家の道を歩むことを反対され、心が通うことはなかったと知り、驚きました。
画家の妻は皆、夫を献身的に支える印象があったのですが
自分の夢ばかりを追いかけるゴーギャンのことが、奥さんは許せなかったのでしょうか。
たったひとりで南の島で息を引き取ったという最後には
寂しさを感じる反面
「もしかすると、大好きな地で絵を描きながら過ごすことが出来て
彼は幸せだったのかもしれないな」とも思いました。
この「おはなし名画」シリーズを読んで感じたことは、
後に有名になる画家たちは皆
「なりたいな、なれたらいいな」ではなく、
「絶対になる」という強い信念を持っていたんだという事です。
展覧会に落選したり品評会で酷評を受けたりしても屈することなく
世間に媚びず、自分のスタイルを貫き通す。
絵そのものだけではなく、その作品の作者自身も皆魅力的だと思いました。
かっこいいなと思いました。 (なーお00さん 20代・その他の方 )
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