世界26か国の食べものを紹介した、楽しい大判絵本!
2021年の課題図書に選ばれたのはどんな作品? 絵本も読み物も、たちまち惹き込まれる、読みごたえのあるラインナップが揃いました。それぞれのテーマについて考えるきっかけとなる物語から、生き物の生態や絶滅問題、植物学者や科学者の生き方を知るノンフィクション作品まで、新しい発見や学びに繋がることでしょう。読書感想文のために1冊読むだけなんてもったいない! ぜひいろいろ手に取って読んでみて下さいね。
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課題図書作品
【小学校低学年の部】
ジグモのジグモンタは、代々続く「あなふさぎや」さん。多彩な糸を使えば衣服の穴は元通り。お客の喜びがやりがいだったが、コートを持ち込んだヒキガエルは新品を買ってしまった。ハリネズミ姉妹がかぶった結婚式の穴あきベールも、末の妹は「お古はいや」。ジグモンタはがっかり。でも、フクロウの毛布を直したら大いに感謝され、新品みたいにベールを直したら、素敵な結婚式のお手伝いができた。優しさを糸に込めればお客の心も満たされる。色彩豊かな絵本。
【小学校低学年の部】
アフリカに暮らす少女ジージーの家の近くには水がない。太陽が昇る前に起きて、お母さんと二人で遠くまで水を汲みに行く日常が語られる。
空の壺を頭に乗せ、歌いながら歩く。途中の木陰で一休みして、また歩く。水汲み場で並んで手に入れた水は、泥の混じった茶色の川の水。その水で飲み水を沸かし、洗濯をして、ご飯の用意をする。そして、明日もまた水を汲みに行く。
井戸を作るプロジェクトを始めたアフリカ人モデルの、体験をもとにした絵本。
【小学校低学年の部】
お母さんが作ってくれたお弁当。卵焼き、おにぎり、アジフライ、などなど、どこからどうやって来たのか、お母さんの手紙が教えてくれる。例えば、卵焼きは、養鶏場からスーパーに来た卵をお母さんが買い、作ったのだ。
弁当になった食べ物の、生産、流通、調理の過程とそれに関わる人々を楽しい絵で説明してくれる。中身だけでなく弁当箱の曲げわっぱ、弁当袋まで。
身近な弁当から、産業、流通、労働まで広く目を向けさせてくれる絵本。
【小学校中学年の部】
岩手県葛巻町の小学校では、校長先生の提案で臭くてやっかいなカメムシを調べることになる。子どもたちは戸惑うが、見つけたら名前を調べ、大きさも色や食べ物も異なる種類のカメムシを集めるうちに、調べることを競い始め、心から楽しむようになる。習性や嫌な臭いの原因を知り、35種類ものカメムシが載る図鑑が完成する。専門家から町には200種類以上いるはずだと教わり、子どもたちは新種の発見に張り切っている。実話をもとにした絵本。
【小学校中学年の部】
100年以上前に建てられた洋館ゆりの木荘は6人のお年寄りが暮らす老人ホームとなった。春風の吹く日、どこからか聞こえてくる手まり歌を口ずさんでいたサクラさんは、いつの間にか小さな子どもになっていた。
古時計、手まり歌、守れなかった約束。遠い日の記憶をたどりながら、子どもに戻ったお年寄りたちはゆりの木荘の魔法を解いてゆく。
はらはらする謎解きと優しく温かなファンタジーが、読者をひきこんでいく。
【小学校中学年の部】
ドイツの少年ルフスは、オ―ストラリアに単身赴任中の父を思うと、会いたくてたまらなくなる。ある日バス停の植え込みにいたカモノハシのシドニーと出会う。動物園から逃げ出してきたという。オーストラリアに帰る手助けを頼まれ、その気になった。
大きな木に登ってオーストラリアを見ようとしたり、バスや船で行こうとしたりと、失敗続き。果たして、オーストラリアに行けるのか。ふたりのやりとりが、とてもユーモラスな物語。
【小学校中学年の部】
都会で身近に見るカラスの生態を生き生きと描いたノンフィクション。ごみをあさったり、ときに人を襲ったりする嫌われ者だが、クルミを食べるために硬い実を道路に置き、車に踏ませるなど意外な賢い素顔を紹介する。
著者は家にやってくるハシブトガラスに興味を抱き、名前をつけて観察。野生を損なわないよう注意しながら餌を与え、距離を縮める。心を通わせる中で、カラスたちの縄張り争いや巣作り、子育ての大変さに気づいていく。
【小学校高学年の部】
牧場を逃げ出した子馬のポンコは、森の中で自由に暮らし始めた。心も体も変わっていき、大人になりかけている。「たくさんの体でひとつの命」というカメムシが、ポンコに母親のことや牧場の様子などを教えてくれる。
ふわふわ飛ぶガガイモのタネ、思慮深い長老のハルニレ・エカシと触れ合い、時々牧場のとうさんにも助けられながら暮らすポンコ。
自分の体の中の声を聞き、模索しながら成長していく。
【小学校高学年の部】
12歳の少女パーケルは、4か月前に手放した愛犬アラスカが忘れられない。同じクラスになった、何かといじわるな少年スフェンが今の飼い主だと知り、アラスカを取り戻そうと決心。黒装束で真夜中に彼の家に忍び込むが……。
物語は、パーケルとスフェンが交互に語る形で展開する。てんかん発作が起こるためアラスカの助けを必要とするスフェン、アラスカを強く思うパーケル。SNSなどを通して次第に交流し、成長していく二人を描く。
【小学校高学年の部】
著者は霊長類の研究者として、長年ボルネオの森でオランウータンの観察と研究をしてきた。ゴリラやチンパンジーたちとは違う彼らの生態を、臨場感あふれる文章で伝えてくれる。まるで著者とともに観察しているかのようだ。
その生態を知れば知るほど人間の生活を振り返ることになるだろう。そして、何か行動を起こしたくなるはず。なにしろ、進化上私たちヒトの「いとこ」である彼らは、今や絶滅の危険にさらされているのだから。
【中学校の部】
悠人(ゆうと)は中学3年生。高校受験が迫る中、悶々とした日々を過ごしていた。そんなある夜、ランニングの途中で立ち寄った人気(ひとけ)のない公園のブランコでぼんやりとたたずむ少女・朱音(あかね)と出会った。
はじめはぎこちないやり取りを交わす二人であったが、いつしか夜の公園で会うことがお互いの日常となっていった。
自身を取り巻くさまざまな出来事と必死に向き合いながら、少しずつ成長してゆく2人。ヤングケアラーの現実も伝わってくる。
【中学校の部】
スペイン国境に近い牧畜の村レスキュン。ドイツとの戦況は良くないが、のどかな日々だった。出征した父に代わりヒツジ飼いをするジョーはある日、見知らぬ男ベンジャミンと知り合い、重大な秘密を持ってしまう。
村に駐屯したドイツ兵の警備も次第に厳しくなり、ついには、秘密は村人みんなの知るところとなる。
迫害から逃げてきたユダヤ人の子どもたちは、どうなるのか、秘密を知った村人たちのとった行動とは……。
【中学校の部】
「日本の植物学の父」といわれる牧野富太郎。物心つく前から野山の草木が好きで、小学校を2年で中退という学歴ながら大学に研究の場を得る。
だが、研究にかける金は一切惜しまない困った金銭感覚が災いし、いつも借金取りに追われる貧乏暮らし。大学での身分も不安定で生活はピンチの連続。それでも、学問への情熱を失わない富太郎を家族や友人が支える。
明治から昭和にかけ、植物の研究にささげた生涯をたどる。
【高等学校の部】
主人公サムの兄・ジェイソンは、高校ではサッカー部のキャプテンで、尊敬する兄である。ある日、兄が自分は女として生きたいと葛藤する悩みを告白する。しかし、女性政治家として多忙な母と秘書である父は、性的マイノリティに対する差別や偏見を怖れ、兄を受け入れようとしない。学校でいじめられるのではと心配するサム。
このまま家族はバラバラになってしまうのか。自分らしく生きるとは、どういうことなのか。イギリスの学校・家庭を舞台に、ジェンダーの問題を提起した作品。
【高等学校の部】
著者は子どものころに、日本人初のノーベル賞を受賞した湯川秀樹の伝記を読んだことがきっかけで、研究者の道に進んだ。
多くの恩師や友人に恵まれて研究生活を送る中で、超新星爆発が起こるメカニズムを突き止めるなど、宇宙物理学の重要な発見をする一方、数多くの研究者を育ててきた。
これからの時代を担う若い人たちに向けて、不思議に思うことの大切さや科学のおもしろさについて語る。
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