2011.03.09
第1回 「デビュー作絵本の刊行に向かってスタート! の巻」
「第32回講談社絵本新人賞」から、受賞作が刊行されます!
みなさん、はじめまして。講談社・絵本編集の(チ)です。
「講談社絵本新人賞」は、数ある新人賞のなかでも、受賞作を刊行するのが大きな特徴です。昨年の第32回で受賞した、くせさなえさんの作品『ぼくと おおはしくん』が、4月14日に刊行されることになりました。
くせさんは、新人賞の常連で、これまでも佳作を受賞するなど、注目されてきました。
独特の画風と、内省的なテーマで、絵本でありながら文学性を感じる作風が持ち味。楽しく読めるものを目指した作品が主流の昨今、異彩を放つ存在であることは、選考委員の先生方も認めるところです。
期待の受賞作が絵本になるまでを、担当編集の私が5回にわたってレポートします。
受賞から絵本になるまでは、長い道のり
さて、新人賞を受賞しても、すぐに絵本になるわけではありません。ここからは、著者、ブックデザイナー、編集のチームプレーです。著者は、直すページがあったり、表紙の絵を新たに描いたり。いっぽうブックデザイナーは、本文やタイトルの書体を考えたり。"絵本"をつくり上げるまでには、やらなければならないことがたくさんあります。
第2回からは、具体的な作業と、あらたに発生する問題と、その解決をリアルにご紹介していきます。
ブックデザインは祖父江慎氏!
京都のインターナショナルアカデミーで絵本制作を学んだ縁で、彼女を応援するグラフィックデザイナー、祖父江慎さんが、ブックデザインを引き受けてくださり、万全のバックアップを得てのデビューとなりました。このブログにも、後日登場していただきます。乞うご期待!
祖父江 慎(そぶえ しん)
グラフィックデザイナー。1959年愛知県生まれ。多摩美術大学中退。人文書、小説、漫画などの書籍の装幀やデザインを幅広く手がける。『伝染るんです。』(作=吉田戦車/小学館)をはじめ斬新なデザインで注目を集める。文芸では、「講談社ミステリーランド」シリーズなど、絵本の仕事に『金曜日の砂糖ちゃん』(作=酒井駒子/偕成社)など。イラスト、ブックデザインをともに手がけた作品に『ことば観察にゅうもん』(文=米川明彦/福音館書店)がある。
3月24日(木)から、発売前レビュー大賞もスタート!
3月24日(木)から、発売直後の4月20日(水)まで、レビューを募集します。期間中、このサイト上で『ぼくと おおはしくん』のすべてのページを見ることができます。みなさんからの多くのご応募をお待ちしています!(チ)