昔ながらの小さなお店が所狭しと立ち並ぶ賑やかな「あけぼの商店街」。 よく知ってる場所なのに、おばあちゃんと一緒に歩く商店街はいつもと違う、ちょっと不思議な顔を見せるのです。
時計屋さんに置いてある砂時計の砂丘では、ラクダに乗った王子様とお姫様が「ろろん ろろん」と並んで歩いていたり、本屋には、本を夢中に読んでいる本の虫たち。駄菓子屋さんに寄れば、おばあちゃんはあっという間に小さな女の子に戻ってお友だちのみよちゃんとはしゃぎだす。 夜になると、ますますミステリアスな商店街では、おばあちゃんのお話を聞いているうちに人間に変身したたぬきさんやお稲荷さんもでてきて・・・。
不思議なことがたくさんおきていそうな商店街。 多種多様なものを売っているお店が立ち並び、慌しく人が行きかうその活気ある場所は、いつの時代も好奇心旺盛の子どもたちの想像力を刺激します。絵本の中では、現代の商店街とおばあちゃんが子どもだった当時の商店街が交差します。おばあちゃんやおじいちゃんの昔話を聞きながら、近所をぶらぶらお散歩したらいつもと違う「不思議」に出会えるかもしれませんね。 木版画で描かれた商店街がなんともあたたかく、懐かしい気持ちにさせてくれる絵本です。
(富田直美 絵本ナビ編集部)
おばあちゃんと出かけると、商店街は不思議なことだらけ。ほら、時計屋さんの砂時計の中には、ラクダが歩いてるし、月夜の宴会でごきげんのあの人もどこかで見たような……。版画の魅力たっぷりの、ノスタルジックな絵本です。
本当にありそうな、ちょっと不思議なお話です。
良い意味で、曖昧に描かれているので
読む人によって、解釈が異なるかもしれません。
親しみのわくイラストが 物語とぴったり合っていて、穏やかな気持ちで読み終えることができました。
よく知っている場所でも、見かたを変えればすごく素敵なものが見えるかもしれないですね。 (なーお00さん 30代・その他の方 )
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