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虫から環境を考える(2) 雑木林を飛ぶオオムラサキ

虫から環境を考える(2) 雑木林を飛ぶオオムラサキ

  • 絵本
写真・文: 海野 和男
出版社: 偕成社 偕成社の特集ページがあります!

税込価格: ¥2,200

  • ハッピー・リユース・プログラム対象作品

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作品情報

発行日: 2005年03月02日
ISBN: 9784035278405

出版社のおすすめ年齢:中学年〜
25p×22p/40ページ

出版社からの紹介

雑木林の美しいチョウ、オオムラサキ。身近だったチョウが少なくなった原因を、雑木林とオオムラサキの一年を観察して考える。

ベストレビュー

蝶が人生を変えることがあるなんて

子どもの頃に見たオオムラサキに強い影響を受けた作者。長い年月の間に観察し、撮影した写真を通して、昆虫の生活と、雑木林や人間の生活の変化などを教えてくれる学習絵本。

2005年刊行。成虫(蝶)の姿が特に印象的だが、幼虫時代の姿も「勇壮」だと思った。赤ちゃん時代を終えると、頭に角が生え、脱皮をするごとに体も角も大きくなっていく。さなぎになる前には戦艦のような堂々たる体躯。大物になるだけあって、子ども時代から、特別な雰囲気があるように見えた。

雑木林の樹液に集まる虫の中でも、かなり大きな方だが、それでもスズメバチには遠慮する。とはいえ、生活が懸かっているので樹液を吸わないわけにもいかず、虫たちは怖い存在がいなくなったのを確認して、一斉にまた樹液にむらがるという。
著者が、虫たちをしっかり観察して、それぞれを尊重し、敬意をもって接してきたことが感じられる文章だ。

戦後、人間の生活がどんどん変わることで、雑木林が手入れされなくなり、そこに住む生き物たちに大きな影響を与えたという。人間も自然の一部で、お互いに影響しあっていることがわかった。
オオムラサキが作者に影響を与え、この本が読者に影響を与え、読者が自然に対して何らかの行動をする。
結局、人間は自然と関わらずにはいられないのだとわかった。

読み応えがあるので、大人にもおススメです。
(渡”邉恵’里’さん 40代・その他の方 )

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