うんと寒い冬の日、たぬきの家にプレゼントが届いていました。 開けてみると、緑色のふわふわした「なにか」が入っていました。 こぐまからのプレゼントです! “うんと さむいとき つかってね。”
・・・でも、一体どうやって使うのでしょう。 たぬきは試しにお腹に巻いてみます。ぽかぽか温かくなってきました。 この素敵なプレゼントをみんなに見せようと、外に出かけます。 そうすると、小鳥が言います。 「それ、ほんとうに そうやってつかうもの?」 小鳥は、“のはら”だと言うのです。緑の野原。 「こぐまが はるのかけらを くれたのよ!」 なんて素敵な例えでしょう。 春が待ち遠しい森の動物たちが、それを聞きつけて集まってきて、緑のふわふわの上に乗っかります。 でも、本当に使い方あっているのかな?
優しく瑞々しい筆のタッチで描かれた動物たちの可愛らしいこと! 雪が残る寒々しい森の中、緑色のふわふわは本当に引き立ちます。 みんながそこに「春」を見るのも納得ですね。 本物の春がくるまであと少し。また野原で会おうね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
寒い冬、たぬきの家にプレゼントが届きました。中身は、なにか緑色のふわふわしたもの。どうやって使うのか分からないたぬきの元にみんなが集まってきて・・・。あたたかい春をまつ、楽しい優しいお話です。
絵本ナビのメルマガでこの絵本を知り、
3歳の娘と読もうと図書館から借りてきました。
たぬきのところに、こぐまから届いたプレゼントのマフラー。
マフラーの使い方が分からなくて、
おなかにまいたり、
他の動物たちのアドバイスをもらって、
地面に敷いて野原にしてみたり。
寒い冬に、野原になったマフラーのおかげで
みんなが集合して、とっても暖かそう!
そこにこぐまがやってくる展開がなんともいえず、いい。
こぐまのマフラーひとつでみんなの気持ちが暖かくなる、
読んでる私たちにもその暖かさが伝わってくる、
そんな絵本です。
私がこの絵本でとっても好きなのは、
動物同士が、「たぬき」「こぐま」と呼び捨てで呼び合うところ。
絵本によくある、「たぬきさん」「こぐまくん」よりも、
友人同士の親しさがよく感じられて、
非常に親しみが湧きました。 (ムスカンさん 30代・ママ 男の子8歳、女の子3歳)
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