「おたからパン」という美味しいパン屋さんに、「たからがたくさんありそうだな」と、どろぼうの男が忍び込みました。 しかし、お店の親方にみつかってしまいます。 「たからが ほしいなら ここで はたらけば いい。 どろぼうなんか、もう やめろ」 「たからが もらえるんですか?」 「それは おまえの はたらきしだい。 まじめに はたらけば いつか きっと てに はいるだろう」 男は「おたからパン」のお店で働くことになりました。 来る日も来る日もおやかたと一緒に、パン作りの修行です。 男は、おたからを手にすることができるのでしょうか……?
『もったいないばあさん』シリーズの真珠まりこさんが、行列ができるイタリアのお店からインスパイアされて生まれたお話です。 パンを作る工程がしっかりと描かれていて、出来上がったパンがとにかく美味しそう! 黒くて太い線で描かれた人物と、やさしいタッチで繊細に描かれたパンとの対比によって、両者がよりいっそう魅力的に表現されています。
パンを作る工程……それは、捏ねたり丸めたり焼いたりするだけではありません。 「おいしくなあれ おいしくなあれ」と心を込めることも、大切なパン作りの一つ。 この絵本を通して、この世にある全ての食べ物は誰かが作ってくれたもので、そこにはこんな風に「おいしくなあれ」の心がこもっていることを、子どもたちが感じてくれたらいいな、と思います。
(洪愛舜 編集者・ライター)
「おたからパン」と いう おいしい パンやさんが ありました。 ♪そとは ぱりぱり、なかは ふわふわ。 かめば かむほど あまくて おいしい おたからパン♪ あまりの おいしさに たべた ひとが うたってしまうほど。 あるひ、ひとりの おとこが みせの かんばんを みて いいました。 「おたからパンだって? たからが たくさん ありそうだ。はいってみよう。」 おとこは どろぼうだったのです。
すてきなお話ですね。
パン屋に入ったドロボウにドロボウをやめて働きなさいと声をかける店主。
ドロボウがパン屋で働くことになり…。
パンをつくる過程も丁寧に描かれていてよかったです。
パン、おいしそうですねー。
本当にすてきなおたからを手に入れることができましたね。おたからとは…。
終わり方もまた良いです。 (みちんさんさん 30代・ママ 女の子5歳、女の子3歳)
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