つららのぼうやが生まれたのは寒い朝。横には姉さん、母さん、父さんがいます。雪がふって、ぼうやは大きくなっていきました。暖かくなって屋根雪が落ちたら、自分たちも死ぬのだと聞いて、ぼうやは涙がとまりません。トチの木は「水に生まれ変わるだけさ。おまえたちのおかげで生きものみんなが生きていける」と語ります。
「納棺夫日記」の青木新門さん原作の絵本です。
つららが擬人化され、お話が紡がれます。
この世の生きとし生けるものすべてが
命のサイクルの中で育まれる尊いものだというメッセージが
田舎の冬の自然な風景の中に読み取れます。
途中出てくる、トチの木のおじいさんの
「ありのまま生きているだけでみんなのためになっている」
「お前がそこにいるだけで、じいちゃんはうれしい」というセリフに
ジーンとしました。
命の大切さとともに
自己肯定感の大切さにも気づく
とてもいいセリフだと思いました。
一度は読んでおいて損のない本だと思います。 (やこちんさん 50代・ママ 女の子16歳)
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