一面の落ち葉のかげにかんづめがひとつ。そのグリンピースのかんづめの中から顔を出しているのがこの絵本の主人公のカエル、グリンピースです。そしてこのかんづめがグリンピースの家の入り口なのです。 ひょうひょうとした、でも何だか楽しそうなカエルのグリンピース。彼が自分の生活の一部を教えてくれます。とんとんとんと階段を下りて地下の部屋に行くと・・・ぽろん、と音がなるソファーだったり、愛読書や宝物。快適なおふろやベッド。自慢げに見せてくれる品々のその絵を見ているとどこかで見たことあるような・・・ものばかり。 グリンピースの何でもないこのお話は、一面に降ってきた雪に埋まった地面の下のどこか、誰にも見つからない程ちっちゃなちっちゃな点の様なもの。でも、どんな場所の地面の下に住んでるのかな?とか、どこで拾ってきたのかな?とか、絵を見ながらひとつひとつ想像しているとグリンピースとその家がとっても愛らしく思えてきて、楽しくなって話も広がっていきます。 外を歩いていても、この素朴で平和そうな顔のカエルくんが地面の下のどこかにいるのかも、と思うだけできゅんとしたり心がほんわかしてくる、やっぱりこの作者のキャラクター作りのセンスにまいった!
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
まっしろな雪が積もる地面の下にカエルのグリンピースのいえはあります。ある静かな冬の一日。
この作者コンビの絵本は、挿し絵がオシャレでかわいくて親子で大好きです。こちらもまたオシャレな色使いのかわいい挿し絵なのですが、内容はちょっとドキッとするものでした。
底のぬけたグリンピースの感を玄関にして暮らしているかえるの「グリンピース」が主人公。人間が捨てたと思われる楽器や洋服を、生活用品として上手に使っています。その使い方がユニークです。
でも最後のページには閉口。土の中がこんな風になっているとしたら、これはちょっとまずいなぁと思わずにはいられません。 (クッチーナママさん 40代・ママ 女の子10歳、女の子7歳、男の子5歳)
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