大昔のそのまた大昔。地球が誕生した頃からずっと。 刻まれ続けている「とき」。
お侍のいる昔々、その昔。 電車が通り始めた昔。 お父さんの子どもの頃。 お父さんとお母さんが結婚して、私が生まれる前。
そして、私が生まれた!
弟が生まれた時、昨日、今朝、さっき……。
絵本をめくるたびに流れていく「とき」。 目に見えないはずの「とき」が、目の前でどんどんと進んでいく。
谷川俊太郎さんと太田大八さんのタッグにより、 今から50年も前に生まれたこの絵本が、2023年に復刊。 当時と変わらず、今もまた子どもたちに問いかける。
「ときは けっして あともどりしない だれも ときを とめることは できない」
「とき」ってなんだろう。 自分たちが今過ごしている「とき」について、 考えるきっかけになる1冊です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
地球の誕生から、大昔のそのまた大昔、昔々、おとうさんの子どものころ、私の生まれる前、私が生まれたとき、弟が生まれたとき、昨日、今朝、さっき、1秒前、そして今。目に見えない「とき」が、大昔の暮らしの様子や、現代の子どもたちに身近な生活の場面を見ていくことで感じられます。この絵本を前に、自分たちの「とき」の話をしてみましょう。「ときは決して後戻りしない。誰もときをとめることはできない」流れていく時間を絵で見て感じる絵本です。
子供の頃、「とき」の流れをとても不思議に感じていた事を思い出しました。
1年前、1月前、1日前、ついさっきの1秒前・・。確かに現実だったものが、今は決して、戻れない過去のものになってしまう。子供ながらに時間とは何かという事を意識していたのかもしれません。
この絵を読むと、地球の誕生から、自分の身近な過去の出来事まで、流れる時間の不思議な感覚が蘇ってきます。
そして、ちっぽけな人間という存在が、無限の時間を意識する事ができることの意味もふと考えてしまいました。 (ウルトラのぱぱさん 50代・パパ 男の子8歳)
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