生まれた子どもになんとかいい名前をつけてやろうと、お寺の和尚さんに相談に行ったお父さん。 とにかくめでたい名前に、ということで、和尚さんは、長生きで縁起のよい名前をいくつも教えてやり、その中から選ぶことになりました。 ところが、選びきれないから全部子どもの名前にするとしたんでさあたいへん。 ご近所ではお祝いに行くために名前を覚える練習会まで開かれる始末。 「じゅげむじゅげむ、ごこうのすりきれ、かいじゃりすいぎょ、すいぎょうまつ、うんらいまつ、ふうらいまつ・・・」 落語ならではのばかばかしいお話が続きます。
親ならば、わが子に、めでたい名前をつけて、末長いしあわせを願いたいもの。この噺の父親ときたら、千年や万年しか生きられないのはかわいそう。もっと長いものは…?と尋ねます。すると、 「寿(ことぶき)限(かぎ)り無(な)し」で「寿限無(じゅげむ)」がある、と。 そのほかめでたい名前をどっさり教えてもらい、一つに決めかね、みんなこの子の名前にしてしまいます。
★ひとこと秘話 文中では、「じゅげむ」の由来が絵とともに描かれて、この絵本で、はじめて名前の意味を知りました!との声が多いです。
●教科書にものっています! ・東京書籍3年、光村図書3年、三省堂4年
とある通信教育の教材の読み聞かせ題材に使われていて、適当に端折られていたのが気になり、図書館で借りてみました。あちこちの絵本紹介でオススメされている通り、やはり大うけ。親子でハマりました。
「こういうものは大人よりも子どもの方が早く覚えてしまうものでして」と、本文をマネしながら、得意げに「じゅげむじゅげむ・・・」と暗唱しています。
川端さんの絵が好きなので、他の落語シリーズも読み始めました。 (食いしん坊のっこさん 30代・ママ 男の子5歳)
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