「ともだちって」 かぜがうつっても へいきだっていってくれるひと いっしょに かえりたくなるひと 「ともだちなら」 いやがることを するのは よそう 「ひとりでは」 もてない おもいものも ふたりでなら もてる つまらないことも ふたりでやれば おもしろい
ともだちってなんだろう・・・例えば子どもたちがそんな風に思っていたとしたら、こんなにも具体的にわかりやすく教えてくれる答えはないですよね。 谷川俊太郎さんの詩に、和田誠さんのほのぼのとした絵が子ども達の心にぐっと近づいてきます。
そこで、詩の内容は広がっていきます。 「どんなきもちかな」「けんか」「ともだちはともだち」 それぞれのテーマに続く詩はひとつひとつ、どれも相手の気持ちを想像することにつながります。ともだちはどんな気持ちになるんだろう、ともだちにこういう事をするのは良くないな、お父さんお母さんだってともだちみたいな時があるな。 こんな風に考えられるようになったら、想像する力は大きくなっていきます。 会った事のない子だってともだちになれるかもしれない。 その子たちが困っていたら、なにをしてあげられるんだろう。
難しいことはありません。だれだってひとりで生きていくことはできない、みんなともだちが必要なんだ、そういう大切なことは小さな子どもたちにだってきっと伝わるはずです。
「ともだちって すばらしい」
子どもから大人まで、年齢に関係なく読み続けていきたい一冊です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
「ともだちって かぜがうつっても へいきだっていってくれるひと」―谷川俊太郎の珠玉の詩と,和田誠のほのぼのとしたイラストによる,幼児〜小学校低学年向き絵本。よい友は一生の宝であり,生きて行くうえで友だちがいかに大切かということを,やさしいことばと楽しい絵により,幼児にもわかりやすく語りかける。
卒業式を1カ月後にひかえた6年生への読み聞かせの第6回目は,
「ちえちゃんの卒業式」と,
谷川俊太郎・和田誠コンビの,この「ともだち」を選びました。
今回のテーマは「ともだち」。
もうすぐ,6年間の小学校生活を終える6年生。
6年間一緒に育ってきた「ともだち」のことを,
もう一度見つめなおして欲しくて,この絵本を選びました。
レビューで皆さんがおっしゃっていますが,
谷川さんの簡潔な言葉が,すばらしいです。
まっすぐ直球で心に届きます。
「ともだちって みんながいっちゃったあとでもまっていてくれるひと」
の ページに,私はうんうんと頷いてしまいました。
靴を履くのに時間がかかって,あせって靴紐を結び終えて,顔を上げたら,
友達が,そこで待っていてくれたときの 嬉しい気持ち(っ´∀`c)キュン
そういうときの友達が、やっぱり一番の友達です。
こういう何気ないことを,細かに拾い上げて,説得力を持たせ
かつ,最後の方の「あったことがなくても」のような
広い視野に立った言葉を投げかけてくる谷川さんの言葉。
和田誠さんのシンプルな絵がベストマッチです。
子供たちは,「ひとりでは」の章の
卓球のところで,「なるほど〜」と 納得していました。
確かに一人では,卓球は,面白くないよねぇ(笑)
後ろの方のページの
「ともだちって すばらしい」の写真は
よく見ると義手の女の子と,健常の女の子が
ひとつのボールに泡だて器を入れて,
何かを一緒に作っているところです。
二人ともニコニコ笑顔で,とても仲が良さそうです。
少し写真がわかりにくいので,遠くの席の子供にもわかるように
義手の子の手を指差しました。
そしてもう一度「ともだちって すばらしい」
最後の詩を読み終えると,
子供たちは,また拍手をしてくれました。
友達と顔を見合わせながら,拍手をしている子もいます。
「ともだち」・・・いつまでも 大事にしてほしいです。 (あんぴかさん 40代・ママ 女の子15歳、女の子8歳)
|