雪の降る冬の夜、ねずみのお医者さまのところへ「坊やが風邪で熱を出したのですぐ来てください。」とりすさんからの電話が・・・。 大雪の中、スクーターで出かけたお医者さま。でも、すごい吹雪のため雪だるまのようになり、スクーターも動かなくなってしまいます。凍えそうになったお医者さまはかえるさんの家を見つけ、一休みしようと中に入りますがみんな冬眠中!そして、ストーブの側で休むうちぐうぐう眠ってしまいました。 朝、目を覚ましたお医者さまが外へ出るととっても良い天気。 大急ぎでりすさんの家へ行くと、夕べの雪で冷やし熱の下がったりすの坊やはすっかり元気になっていました。 そして、雪に濡れたお医者さまの方が風邪をひいてしまったんですよ。
今は、往診をして下さるお医者さまって数少なくなっているんでしょうね。大急ぎの往診のはずなのに、のんびりゆったりとした懐かしい感じのするお話しです。 それもそのはず、45年も前に発表されたお話しなんですね。 その時は違う方が絵を描かれていたようですが、山脇百合子さんの細かいところまで描かれたこの絵本は、今でも子どもたちに人気のある一冊です。 ――(ひじり あい ;絵本ナビ オフィシャルライター)
ねずみのお医者さまは、病気になったりすのぼうやの家へ、大雪の中をでかけました。ところが……。ちょっとそそっかしくて愉快なお医者さまの話です。
2歳の息子は「おいしゃさん」に興味津々なので、とても熱心に聞いていました。彼には、好きなおいしゃさん(喉を見たり聴診器をあてるくらいしかしない小児科の先生など)と、嫌いなお医者さん(鼻水吸引とか耳あか取りとか不快な診察が多い耳鼻科の先生など)がいて、「おいしゃさん」というと「どっちだ?」と身構えるのです。
これを読んで、おいしゃさんにもいろいろ事情があるんだ!と分かったみたいでびっくりした様子でした。
子供が熱を出しているのに寝てしまうなんて!というご意見も多いようですが、往診で見る程度の診察ではどっちみち大したことは期待できないのではないでしょうかね。この絵本くらいが実は世界標準なんじゃないかと大人の目線から見てしまいました。 (さみはさみさん 30代・ママ 男の子2歳)
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