リビーはお母さんに「うそ」をつきます。 友だちと遊びに行きたいから、はじめてついた「うそ」。 口からするりと出てきたそれは、でもお腹が苦しくなって、涙があふれて……。
もうこんな思いはイヤ、リビーはその日から誓います。 「これからは、ほんとうのことだけをいこう」
ところが。 リビーが正直に思ったことを言えば言うほど、 ほんとうのことを言おうとすればするほど、 まわりのみんなが怒ってしまう。 「ほんとうのことは、いいことよ」って教えてくれたタッセルベリーさんのことも傷つけてしまった。 ……どうして?
悩むリビーにヒントを与えてくれるのは、やっぱりお母さん。 「ほんとうのことをいう」ってどういうことなのか。 やがて、リビーにもお母さんが言っていることがわかる時がきます。
子どもたちが素直に考えれば考えるほど、正解がわからなくなる。そう、世界は年齢とともにどんどん複雑になっていくのです。でも、子どもたちは経験しながら、ちゃんと考え、学びとっていくことができます。一番大事なのは、相手の気持ちをおもいやるってこと。
アメリカからやってきたこの絵本は、一つ一つのやりとりが、とってもリアルでわかりやすく、今の日本の子どもたちの心にもストレートに響くはず。そして絵本の中で成長していく少女の様子を眺めながら、私たち大人も忘れかけていたことを一緒に取り戻す、そんな力のある一冊です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
リピーはお母さんにうそをついて友だちと遊びに行こうとしました。はじめてお母さんについたうそ。おなかが苦しくて、涙があふれて……。その日から、リピーはほんとうのことだけを言おうと誓います。ところが、正直になろうとすればするほど、友だちを傷つけてしまうことになり、リピーは、混乱します。単なる正直ではなく、まず相手の気持ちを思いやること。大切なメッセージが伝わる一冊です。
子供がまだ小さいうちは
「嘘をついても神様は見ているよ」などといい
嘘をつくことは悪いことと教えるけれど
大きくなるに連れて
なんでも正直に心の中を言葉にしていいとは限らない場面が増えてきます。
人を傷つけてしまう言葉は
たとえ本当のことでも、ストレートに伝えてはダメで
同じ意味でも「伝え方がある」ということを
この本は教えてくれます。
あぁあるあるという具体的な場面のオンパレードなので
そのまま実践に役立つ一冊といえるでしょう。 (やこちんさん 40代・ママ 女の子9歳)
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