カレーが大好きな子も、カレーには目がない大人もこの絵本に出てくる「とっておきのカレー」に絶対にまいっちゃうはず!一体どんなカレーだというのでしょう。 舞台は深い森の山の中にある一軒の小さな山小屋。今日もおいしいカレーのにおいがしてきます。ハイキングで泊まりにやってきた子ども達が、夕食のカレーを美味しそうに食べる様子を見て満面の笑みを浮かべる山小屋のおじさん。おじさんは今までカレーを食べにきた珍客の話を始めますが・・・。 あまりにも素朴でほのぼのとした様子に油断していると、その後の意外な展開の繰り返しに驚かされちゃいます。珍客というのはカモシカ、ふくろう、そして!? この作品、なんだかとっても不思議で独特な雰囲気。まず、カモシカがカレーを食べている場面。カモシカとカレーという妙な組み合わせというのもあるのでしょうが、この構図、表情、色。一度見たら忘れられないパワーを感じてしまいます。どのページも画面の隅々までとても丁寧に描き込まれていて、それが個性的な空気感を醸し出しているのかもしれません。そしてとても美しい! 作者のきたじまごうきさんは実際に山小屋で働きながら絵を描かれていたそうで、この絵本はそこでの体験をモチーフにつくられたのだそうですよ。どんな体験をされたらこんな絵本が生まれるのか、気になっちゃいますよね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
カレー好きなおじさんがいる一軒の山小屋。そこに泊まりにくる子供たちもカレーが大好き。おじさんはそんな子供たちに、今までカレーを食べに来た珍客の話を始めます。カモシカやふくろう、そしてついには宇宙人まで!! これはおじさんの作り話?それとも…
表紙の絵の雰囲気から、のんびりしたお話を予想していたら、
あれれ?
意外な展開に息子はページに釘付け。
山小屋のおじさんが、子ども達にカレーをふるまいながら、
楽しいお話をしてくれます。
おじさんのお話はどこまでホントなの?
次々訪れる、山小屋ならではの意外なお客さんにはびっくりです。
お客さんのお返しを材料に、次のカレーを作るおじさん。
ふくろうのお返し入りカレーには「ひぇ〜」っと嫌がっていた息子ですが、
次のお客さんがアノ方達なら美味しいのかも、と納得。
さてさて、最後のカレーは・・・。
とっておきのカレーを独り占めしたくて迷う、ちょっと大人げないおじさんですが、憎めません。
とっておきのカレーは美味しそうと言うより、あんまりきれいで夢のよう。
私ならもったいなくて食べられないかもしれません。
バタバタした日常から、しばし山小屋へワープして、
気持ちがリフレッシュ出来たような気がします。
園児さん位から小学生、大人の方にもおすすめです。
裏表紙までぬかりなくご覧くださいね。 (ランタナさん 40代・ママ 男の子8歳、男の子6歳)
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