「ようちえん いくの いやや、いやや、いややー」 とにかくみんな、よく泣いております。 たけしくんが、まなちゃんが、つばさくんが・・・朝から全身で「いややー!」。 よくある光景、とひとくくりにしてしまうのは簡単だけど、どうやらみんな、それぞれ立派な理由があるみたい。 イスのマークが気に入らなかったり、いちごが好きなのに「ももぐみ」なのがいやだったり。 すごく可愛らしいけど、本人たちにとっては深刻な問題。(とりあえず今日のところは、ね。) 「あぁ、わかるわかる」「私も一緒!」「うちの子が泣いているのも、もしかして?」 なんて、全ての世代の共感を得てしまうのは長谷川義史さんが子どもたちの気持ちを代弁してくれるから。油断していると、最後のページで泣かされてしまいますよ(笑)。 ユーモアと優しさにあふれたこの絵本、親子で元気をもらって、いってらっしゃーい!
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
今日もだれかが泣いている。たけしくんとまなちゃんとつばさくんが泣いている。「ようちえんいくのいやや。ようちえんいくのいやや。ようちえんいくのいやや−!」 子育て経験のある人ならば、「あるある!」と思わずうなずいてしまう朝の光景。なんでいやなのかな…。「えんちょうせんせいにあいさつするのがいややー」「ももぐみやからいややー」理由はいろいろ。でもね、本当は…「おかあちゃんといちいちいっしょにいたいだけなんやー」。 子どもの気持ちを深く理解する長谷川義史の実感がこもった、すべての園児への応援歌です。大胆さ、元気、著者の優しさがあふれています。親子で大笑いしたあとに、ようちえんが大好きになる一冊。
表紙で泣いている男の子から伝わってくる、
ほとばしるようなエネルギーに呼ばれて、
卒園ほやほやの息子と一緒に読みました。
「ようちえんいくのいややー」と豪快に泣いている子ども。
「なんでいやなのかな・・・」
ページをめくると、園児さんならではのなるほど!な理由が次々と。
私の気にいったのは「まなちゃん」。
「いちごがすきやのに ももぐみだからいややー」
こだわりの強い2、3歳の頃が思い出されて、吹き出してしまいました。
あぁ、あの頃こんな風に笑い飛ばせる余裕があったら良かったな。
お兄ちゃんがいたおかげか、泣かずに幼稚園に通った息子ですが
がっつり入り込んで見ていました。
もしかしたら泣かずにいる子だって
いろんな思いを抱えて幼稚園に通っているのでしょうね。
この絵本に登場する子ども達は、集団の場で感じる不安、戸惑い、違和感を
見事に言葉にしてくれていて、なんだか心強い気さえしてきます。
そして「いややー」の一番の理由は・・・。
お母さんにはたまらないオチです。
最後のページがまた印象的。
そうそう、朝泣いていた子は、ずっと泣き続ける訳じゃなくて
しばらくすると、意外と楽しく過ごしているものですよね。
園児さんはもちろん、お母さんにおすすめです! (ランタナさん 40代・ママ 男の子8歳、男の子6歳)
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