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隣りに越してきた魔女との楽しいつきあいを通し、ありのままの人間のすばらしさをユーモアたっぷりに描いた、日米合作の愉快な絵本。
魔女の本ですが、怖くありません。
マジョンナさんにかかると、
魔女や黒い家、黒い服、蝙蝠との散歩など、不気味で怖くなりそうなものが、
みんなキュートで楽しそうに見えてきて、ワクワクと読み進めました。
長野ヒデコさんの描く茶目っ気のある絵がお話にぴったりです。
(マジョンナさんの髪型も素敵。5本目のみつあみ、気づきましたか?)
お話の最後にやってくるのは
「まじょがいるなんてめいわく」「でていって!」という失礼なご近所さん。
マジョンナさん自身を良く知りもしないで、「魔女」というだけで差別するなんて、
マジョンナさんの怒りは正当です。
でも、マジョンナさんがかけた魔法は思いがけないものでした。
この展開だけでも、満足していたのに
最後の最後に待っていた、マジョンナさんの言葉が最高!
作者が楽しいお話に滑り込ませた、愛する息子さんへのメッセージでもあるのでしょう。
読み終えて、心は晴れ晴れ。
マジョンナさんに本気で憧れてしまいます。
「こどもたちと まじょのような すてきなあなたに 画家」
「日本じゅうの こどもたちと マジョンナさんに 訳者」
という言葉そのままに、沢山の方におすすめしたい作品です。 (ランタナさん 40代・ママ 男の子8歳、男の子6歳、)
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