日本の子どもたちが遊んだり勉強したりしているとき、汗水流して働いている子どもたちがいる。
自分たちが食べているチョコレートや、衣服の材料となるコットンの原料を収穫している子どもたちがいる。
強い問題提起の絵本です。
谷川さんの詩も、説教口調で熱く感じられます。
問題点は充分に理解できるのですが、もっと心にしみわたる言葉はなかったのだろうかと思いました。
語られているのは日本に住む子どもたちと働いている子どもたちの対比から成り立っています。
しかし、絵ではそこが不鮮明に感じられました。
教室で勉強したり、外で遊んでいる子どもたちが日本ではなくて、同じガーナの子どもたちに見えるのです。
そうであれば、南北問題としての児童労働ではなく、ガーナの階層差別、貧富の問題にも焦点を当てて児童労働を考えなければいけないと思うのです。
問題点を的確に掘り下げないと、子どもたちに語れないと思いました。