「もう、おとな!」と言っている訳ではないけれども、
きっと「ねんちょうさん=おとな!」
だと、誇りに思っている「ぼく」。
小さな子って、
「さすが、お兄ちゃん!」「すごい、お姉ちゃん!」
なんて褒めると、パッと嬉しそうな笑顔になるところが、
本当に可愛いですよね。
そんな姿を見ていると、
これからの成長が楽しみだけれども、このまま子どもでいて欲しいような・・・。
とっても嬉しいはずなのに、何だかすこし寂しいような・・・
そんなセンチメンタルな気持ちになります。
きっと、目に見える成長・・・
“あれが出来るようになった、これも出来るようになった”と同時に、
本人の心の中も、成長しているんですよね。
この物語は、「ぼく」の心の中の声のみで進んでゆきます。
朝、園へ行ってから帰るまでの間だけでも、
「ぼくは ねんちょうさん!」だと思うことが沢山!
「うわばきの バレエシューズは、
なんか おんなのこっぽい というか
こどもっぽい というか」・・・
こんな台詞に、思わず ふふふ。
すこし生意気な、可愛い「ぼく」の成長を、見守りたい気持ちになります。