『車の色は空のいろ 白いぼうし』は、タクシー運転手・松井さんが繰り広げる、ふしぎで心温まるファンタジー童話です。松井さんの空色のタクシーに乗り込むお客さんたちは、どこか特別でちょっぴり不思議な人ばかり。一人ひとりのエピソードが、日常にファンタジーの魔法をかけてくれるような気持ちにさせてくれます。
あまんきみこさんの物語は、子どもにとってはわくわくするような冒険心を、大人には懐かしい心の安らぎを届けてくれます。特にこの作品では、松井さんとお客さんたちの交流の中に優しさや思いやりが溢れていて、読むたびに心がじんわりと温かくなります。そして、どこか懐かしいタッチのイラストが物語の魅力をさらに引き立てています。
わが家の小学校低学年の子どもも、この絵本が大好きです。「こんなお客さん、本当にいるの?」と笑ったり、「空色のタクシーって素敵!」と目を輝かせたり、親子で一緒に楽しんでいます。短編集のように一話ずつ読めるので、夜寝る前の読み聞かせにもぴったりです。
この本は、日常の中に小さな奇跡を感じさせてくれるような一冊。子どもから大人まで、どの世代にも寄り添う温かさがあります。優しくてほっこりするファンタジーが読みたいとき、ぜひ手に取ってみてください。読んだ後は、空色のタクシーに乗ってみたくなること間違いなしです!