しいて言うと「伝記絵本」でしょうか?
実際にいた有名な詩人の半生を描いた作品だそうです。
でも、私はこの詩人を知らないので、どんなに素晴らしいかが色々描かれていましたが、よくわかりませんでした。
また、この「エミリー」という人は、かなり個性的な性格、もしくは心の病気を持っていた(らしい)ので、
ほとんど外に見えるエピソードはなかったらしく、
一部の噂と、彼女の机の引き出しに残されていた数々の詩の断片と、
彼女の世話をしていた妹の証言などから推測された世界が描かれています。
一番最後の、白い扉が開いて、外の林が見えている絵は「(SF小説)夏への扉」のさし絵と似ていて、インパクトがあるなぁと、思いました。
この絵本では、ルピナスさんは影の主人公で、見た目の主人公は語り手である隣に住んでいた小さな女の子でした。
絵本としては少々字は多いですが、なかなか味わい深い、面白い作品でした。
ちょっと変わったエミリーの性格を読み取るのが難しいので、小学校高学年以上の方にお薦めします。