原題は”TWO BAD ANTS”。
表紙のアリを見てください。
肩を組んで、いたずらっ気タップリ、得意げに笑っているアリ。
この小さな2匹が経験する大冒険と、その結末は…?
オールズバーグさんの描く小さな世界が、魅力的。
時間的にも、空間的にも、一枚の絵から、無限に世界がひろがっていくようです。
アリもいっぴきいっぴき同じ形なのに、全部違って個性があり、なんとも可愛くユーモラス。「ありゃりゃ〜」といいつつ、気がつくとアリたちを応援しています。
小さな子どもにテンポよく読むには、きじまはじめさん版ですが、原文の雰囲気と情報量に近いのは、村上春樹さん版だと思います。とても綺麗で絶妙な訳、すごいな、と思います。
小学校中学年前後から、自分でじっくり楽しむ本として紹介したい一冊です。
*p26-p27の状況がよく分からずに調べたところ、「ディズポーザー」という、日本ではあまり見ない装置のことでした。