【内容】
おばあちゃんのおかしな言動に不安を覚える孫娘。不良仲間と付き合いだしてから素行が悪くなったいとこ。障害を持っている友人などが繰り広げる、様々な葛藤や行き違い。
現代に生きるイギリスの、学生たちや大人が抱える問題を描き出した物語。
【感想】
毎日小学生新聞に紹介されていた作品。意外と重い内容で驚いた。
現代社会が抱える様々な問題がリアルに感じられた。社会的な問題も、個人としての問題も、すべてが解決不可能のように思われて、途中で(あまりにも読み進めるのが辛くて)投げ出してしまおうと思ったが、気を取り直して最後まで読み切った。
不良グループと付き合いだしてから、素行が悪くなったいとこ(女の子)とのやり取りや、友達や家族とのやり取り。主人公の少女と一緒に思い悩んだ。現実は甘くはない。児童書というジャンルにしておくだけではなく、あらゆる年代の人に読んでいただきたい物語だった。
この話を読んで、戦争や、あらゆる人権侵害が本当になくなってほしいと、心から思った。