とてもかわいらしい本でした。
うさぎのダンスの輪に入りたいがために、嫌いなにんじんまで頑張って食べるポンちゃんがいじらしい。
そして、ポンちゃんがタヌキに戻っちゃっても、踊りつづけてくれるうさぎたちの優しさ。
たまたま近くにいたたぬきも2匹、踊りの輪に加わって、最後はみんなで踊りつづけます。
なんだか人間の子どものお話を見ているようにも感じました。
たとえば転校したばかりで、友達はみんな既にまとまっている。
輪に入れるように、一生懸命相手に合わせたり、自分を飾ったりして・・。
結局、勇気を出して近づいてみたら、すぐに受け入れてもらえて、自分を飾る必要なんてなかったんだ、と気づく。
でも、ぽんちゃんがにんじんを頑張ったように、相手のことを考えて、努力したことは、きっと無駄ではないのですよね。
そんな誠意が伝わったからこそ、すぐに友達になれたんだと思うのです。
それぞれの優しさが感じられて心があたたまりました。
絵がかわいいので、男よりも女の子向けかもしれませんが、7歳の娘も、「かわいい!!」と興奮していたし、2歳の娘もかなり気に入っているので、幅広い年齢層にOKな本だと思います。