「ニューヨーカー」や「ローリング・ストーン」誌等で作品掲載をしている作者が初めて手掛けた絵本。
その初めての絵本は「友人」である自閉症の妹への贈り物として創作されたものだそうです。
わが子を「天使」や「かわいい悪戯っ子」として溺愛する親は多いけれど、これほど優しさに包まれた見事な絵本はほかにないと思いました。
「たった一人のために」描かれた絵本がこれほど「多くの人」の心を捉えるのは、それが普遍的な感情であったからだと思う。
その普遍性とは、やはりわが子を「天使」とする優しい母親と同様に年の離れた妹への姉のまなざし、愛情が注ぎ込まれた見事な作品に思えました。
誰かのためにという思いこそ、この絵本は伝えているのかもしれません。
ぜひ、手に取って読んでいただきたい。
また、同じく自閉症のお子さんと過ごしている方には背中を押されるような勇気づけられるすてきな一冊となるでしょう。
女性のもつ深い愛情に、同じ女性ながら感動した次第です。