竹内祐人さんと言えば、「おてて たっち」「おでこ ぴたっ」「おはな つんつん」等のくもんのはじめてであうシリーズで知られています。
そんな竹内さんの描く動物達の絵本です。
主人公はねずみのぶっぶー。
赤い車を運転しての登場なのですが、この主人公の設定を見ただけで、この絵本は成功したも同然のようなもの。
しかも、のっけから砂場のトンネルを潜るシーンですから、子供達はたちまちのうちに惹き込まれること受けあいです。
そのトンネルの中が、まさにワンダーランド。
森あり、吊橋あり、池あり、りんご畑ありと、その発想もたまらないものです。
若干、絵が暗めなのが残念なのですが、トンネルの中という設定ですから、仕方のないところでしょう。
文章は、リズミカルで小気味よいもの。
しかも、短く、文章に擬音を入れているのが優れているところ。
絵も、デフォルメの具合が程良く、親しみを持って接することが出来るものです。
ストーリー展開も、短いけれど、起承転結がしっかりしているので、バランスの良い水準の高い絵本に仕上がっていると思います。
特に、車好きのお子さんにオススメします。