オオカミというと、絵本の中では悪者とほぼ決まっていますよね。この絵本はそんなオオカミにエールをおくっています。子どもがしらずしらずに獲得している紋切り型のイメージを払拭してくれる、面白い絵本でした。
はらぺこで、とある町にたどりついたオオカミくん。広場でごちそうをみつけようとしていたのですが、なんとその広場は本の読める動物だけの広場だったのです。一念発起したオオカミくんはそれから懸命の努力をして、その広場に入る資格を手にいれるのです。いえいえ、ただ本が読めるだけではなく、上手に読み聞かせができるまでになるのです。
そして、オオカミくんの読み聞かせのおかげで、町の人達の表情も前と比べて穏やかに、生き生きとしてくるのす。これは、お話には書いてありません。表紙と裏表紙の裏の絵を見てください。