ある日の午後の公園での出来事を2組の親子4人(でもゴリラです)
がそれぞれ自分の視点で語ります。
自分勝手で高慢ちきな母・その母に逆らえない気弱な息子。
失業中で自信が持てない父・その父を気遣い元気付ける娘。
同じ場面でも登場人物の心理によって描かれている風景が全然ちがって
面白いです。
物語自体はシンプルですが、だまし絵の要素もふんだんにあって、
何度も読み返してしまいました。
特に母が出てくる場面では、シニカルに仕上げてあって
笑えます。
ゴリラの親子なのにゴリラである事を感じさせず、さすがアンソニー・ブラウン。猿系は秀逸ですね。
あの母も父もどこかにいそうで、こわいです。