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たくましいよ
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投稿日:2024/10/14 |
イタズラばかりやっている女の子の話。
1986年刊行。
2024年に読むと、昭和のわんぱくな子どもや、たくましく生き抜いてきた世代の雰囲気が感じられて、ちょっと新鮮。
今だと「いじめ」「人権侵害」などと、かなり大げさに受け取られたりしそうな、派手なイタズラにハラハラする。
昭和生まれの私にとっては、親の世代の価値観。
60年代、70年代の漫画に出てきそう。昔の子どもたちは、やったりやられたりして、お互いに鍛え合って(?)、競争しながら育つのが当たり前だったのだなあ…と思った。
やたらに気が強いし、相手をやっつけることが爽快で仕方がないララちゃんの性格は、大人になったらどうなっちゃうのだろう?
などと、余計なお世話いっぱいで読んでいた。
とにかく自分の道を曲げない、やりたい放題で、全然負ける気がしない女子で、ハードな人生を歩みそうで、どきどきしちゃうお話でした。
きっと大物になるだろうな、この子は。
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徐々に世の中が明るくなって希望が持てる
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投稿日:2024/10/10 |
デンマークのサムス島で、島民が従来のやり方を少しずつ変えていって、島全体のエネルギーを自分たちで創り出すようにしたお話(実話)。
2012年刊行。解説:井田徹治(環境ジャーナリスト)
実話をもとに作られた絵本。
巻末に製作者が本書をつくったいきさつを書いてあるが、不思議なご縁と、地球に対する危機感や愛情を感じた。
環境問題を啓発する本というと、妙に危機感を煽るような雰囲気だけを残して、不安な気持ちと、「自分一人でできることがない」という絶望感(問題が大きすぎて、無力感を感じるしかない)を感じるものが多い気がして、あまり読む気にならない。しかし、本書は、恐怖で人を動かそうとするのではなく、自発的に「自分の利益になる」「おもしろそうだからやってみよう」などという軽い、明るい雰囲気で話が進むので、読んでいて抵抗がなく受け入れられる。
エネルギーについて何にも関心がない人や、反対意見の人たちについてもしっかり描かれているが、非難することはなく、個人の意見を尊重する形で紹介されている。
そして、人々が徐々に変わっていく様子が、穏やかに描かれ、最後には大きな変化に繋がっていく様子が、楽しい。
読み終わった後に、自分も何かできることはないかしら?
とやる気も出る。
今の時代にあった、明るく楽しく穏やかな環境の絵本だ。
一人ひとりの生活や意見を尊重しながら、時間も手間もかけてよい方向に変えていく尊さがよくわかった。
巻末には詳しい解説もあり、大人もぜひ読んで欲しい。
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ピーマンの普及は大変だった
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投稿日:2024/10/08 |
ピーマンの栽培方法を中心に、植物としての特徴、仲間、料理、利用法などを紹介した実用書。
2003年刊行。宮崎県でピーマンの促成栽培委に関わった専門家が、当時の懐かしい思い出も披露。昭和39年に栽培が始まり、昭和53年には日本一の促成栽培ピーマン産地になったという。
独特の香りや苦みなどから、子どもには嫌われていたが、当時は大人も苦手な人が多かったそうだ。市場で売れたり、熟れなかったり、いろいろと不安定な時代を経て、現在はどこでも年中売っている野菜になった。
なんとなく日常の風景の一部でしかなかったピーマンだったが、自動で袋詰めできることで農業従事者たちがずいぶん楽になったうえ、流通させやすくなったという。
私は手作業で野菜の袋詰めをしていた経験があるので、
このことの素晴らしさがわかる。
機械がどんどんやってくれるお陰で、「若者は夜になると安心して酒を飲みに出かけられ、ご婦人はテレビの前に座ることができたのです」。リアルな体験談が印象的だ。
ユニークな形で楽しいイメージだったピーマンの、意外な一面が見られて、ますますピーマンが好きになった。
日常、なんとなく見られるものにも、いろんなドラマがあるのだなあ。
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欲望全快で愉快な冒険
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投稿日:2024/10/05 |
亡くなった父親の残した宝の地図を頼りに、冒険家の娘とゾロリ一家が宝探しをする冒険物語。
2005年刊行。冒険家が宝探しをする&海賊&マッドサイエンティスト&股旅もの&美人のお姉さん&村を救う勇者の物語…など、ヒット作品の王道テーマを全部つっこんで、原ゆたか氏特性スパイスでお味を調えた意欲作。
美味しいところが盛りだくさんで、欲望満載な登場人物たちが、それぞれの願望を達成するために画策する。スリルがあり、テンポよくどんどん話が進む。
妙なところがリアルに切実なのも、本書の魅力。
厳しい暮らしをしている村で、特産の芋は大盤振る舞いしてもらえるのに、水は1杯 5000円。水が貴重であることが、値段からしみじみとわかる。村人たちは大丈夫なのか?
極端な設定で面白い。かなり深刻で笑っていいところなのか迷ったが。
話が大盛り上がりになって、いきなり終わるので、
次回作(後編)を求めずにいられない。
やっぱり売れている作品は違うなあ。
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良い話だよねー
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投稿日:2024/09/13 |
名画を盗むゾロリ一家の話。
2005年刊行。
「ウケる」話のネタを全部乗せた、ずるくて豪華な展開。
股旅もの、怪盗もの、ミステリ、クイズ番組、下品なギャグ、食べ物…思いつく限りの「面白いもの」を混ぜ合わせて、話をスピーディーに展開し(なにせ、やることが多い)、謎で読者をひきつけ、「あれってなんだろう?」と思っているうちに、どんどん「謎だったあれ」が解決していく。
更に、被害者と加害者の逆転やら、長年の努力が報われる良い話やら、人の世についていろいろ考えさせられたり、本当にめまぐるしい。
そんなに大量にいろんな要素を混ぜ込んでいるのに、しっかりきれいに1つのお話としてまとまっている。
完璧にお話が終り、最後のおまけぺーじまで楽しい。
最後の最後まで読者を飽きさせない作者の凄まじいサービス精神に、完全に脱帽。
マイッタ、するしかない。圧巻のお作でございますよ。
ぜひ、ご覧になってくださいましね。
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あのお料理の作り方がわかった!
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投稿日:2024/09/13 |
1989年公開のアニメ映画「魔女の宅急便」に出てくるお料理やお菓子の作り方と、映画のお話を両方楽しめる絵本。
2024年刊行。原作:角野栄子
子どもの頃、テレビで何度も再放送され、レンタルビデオ屋さんでも借りてきて見ていた大好きなアニメ映画。
食べ物がでてくる場面が、いつも異常に美味しそうで、魅力的だった。当時はレシピ本などなかったので、家で同じものが作れるなんて思いもしなかった。今は、本当にいい時代になって、子どもたちが夢や希望を現実化できるハードルがどんどん下がっている気がした。
特に「にしんとかぼちゃの包み焼き」は、印象に強く残っていたので、ワクワクしながら作り方を見た。上品なおばあさまが作っていたので、とても手間がかかりそうな難しいお料理だと思っていたが、意外に簡単でビックリ。
(今の時代は、市販のパイ生地がある)
最近は、インターネットを検索すると、ジブリ飯を実際に作った人が画像や動画を上げているので楽しくなる。
憧れのお話の世界を、自分で再現できるなんて素敵だ。
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飛行機が主役
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投稿日:2024/09/07 |
スタジオジブリのアニメーション映画の中に出てくる「乗り物」を紹介する絵本。
2016年刊行。「風の谷のナウシカ」1984〜「思い出のマーニー」2014までの作品中、印象に残る「乗り物」が細かく紹介されていた。飛行機、戦闘機、船といった、現実の世界でも活躍するものの他、創作された「動く城」や不思議な世界の乗り物も。
印象的だったのは、意外と「戦闘機」が多いこと。
戦争と平和を作品のテーマにしているのか、舞台設定や物語の関係なのか、いろんな戦闘機が多くあった。
それぞれが個性的で、機能や、誕生した経緯、物語での役割、その飛行機が出てくる場面の写真などもあった。
個人的には戦闘機が活躍しない社会を望んでいるが、戦闘機や飛行機に対する製作者の特別な思い入れが伝わってくるようで、胸がいっぱいになった。
機械がカッコよく描かれているので、単純に面白く見られるが、物語を知っていると、切なくなる場面も多々あった。
やっぱり名作映画ばかりだと思う。
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こんな善行 初めて
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投稿日:2024/08/21 |
昔、ゾロリによってひどい目に遭ったエンマ大王(トンマ大王に降格した)が、手下の悪魔とゾロリ一家に復讐するお話。
2004年刊行。
ゾロリは面白い。妙な展開で人助けになってしまう不思議な才能がある。
本書を読めば、きっと大人になる前に学んでおきたい大切なことがいくつかわかると思う。
・つまんないことをいつまでもネチネチ執念深く恨んでいるカッコ悪さ
・体を大事にしないと、仕事も出世もできないどころか、どんどんダメになっていく現実
・自分の得意なことややりたいことはどんどんやって上達していくと、自分や仲間を助ける力になる
などなど。
かいけつゾロリは、絶賛☆大笑い中で、愛好しております。
子どもでない人が読むと、生活習慣病などの対策を真剣に考えようかと、ちょっと思えてくるから
大人が児童書を読むのは、いいことだと思いますよ。
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映画を何倍も楽しめるガイドブック
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投稿日:2024/08/19 |
ジブリ作品の時代背景や、主人公たちが暮らす建物や地域などを解説してくれる本。
2020年刊行。
風の谷のナウシカ(1984)〜かぐや姫の物語(2013)までのアニメーション映画7本(本書に載っていない作品もある)の、こまかい設定がいろいろ見られて楽しい。
建物のデザイン、内装、お部屋の様子、家具などをどこに何をおいてあるのか、どんな暮らしをしているのか…などが、ゆっくり見られる。映画ではちょっとしか映っていなかった素敵な暮らしたち。宝物のような本。
映画を見たことがあるものは、映画の内容を思い出し、感動した。見たことがない作品は、見たくなった。
映画を1本作るのは、世界を1つ作るくらいの労力が必要なのだと感じた。人があまり見ないだろう部分もしっかり作りこんであるからこそ、迫力やリアリティがでるのだとわかった。
良い作品を作ってくれた皆様に感謝します。
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カール・セーガン博士の生い立ち物語
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投稿日:2024/08/16 |
人間が作ったものとして、初めて星間空間に出たボイジャー探査機や、人々に宇宙のふしぎと面白さを知らせたテレビ番組「コスモス」など、多くの活躍で宇宙を身近にしてくれた科学者の生い立ちを紹介する絵本。
2014年刊行。横に大きく広がる大胆で明るい絵に包み込まれて、セーガン博士と共にいるような感じがする。
自分が生まれていない時代の雰囲気が、なぜかよくわかるきがしてちょっと懐かしい。楽しい絵本。
地球外の存在に、自分たちと共に生きる仲間になって欲しいというメッセージを込めたゴールデンデスクを乗せて、どんどん太陽系を離れ、人間が作ったものとして、初めて星間空間という未知の世界に突入し、更に旅を続けている探査機ボイジャー。1号、2号と、双子のきょうだいの活躍と、それを地球上の人たちに教えてくれた博士や、いろんな人の経局によって、今の素敵な生活や、宇宙・科学への興味関心、知らないことを知ろうとするワクワク、自分の事も知ってもらいたい情熱など、いろんな影響が、今でもある。
小さな子どもの好奇心が、彼の人生を変え、社会を変え、世界を変えていく様子に感動した。
新鮮な気持ちで生涯を楽しく過ごした博士が、身近に感じられ、個人的に、心の中で弟子入りした。
博士のように生涯、ワクワクして生きていこうと思った。
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