何かが起こりそうな空気に満ちた、特別なハロウィーンの夜。 お庭にかぼちゃのジャック・オーランタンを飾り、仮装をして、子どもたちが準備をしている頃、空の上では、黒いマントとフードに身を包んだ魔女たちが楽しげに空を飛び始めました。
魔女たちは、ひしゃく座、りゅう座、天の川、カシオペア…と、ほうきにのって左へ右へ、上から下へ、スピードを変えながら気持ち良さそうに星をめぐっていきます。
その下では、子どもたちが家々を回って「トリック・オア・トリート!」とお菓子をもらっている風景。 かわいい仮装で町の人たちを驚かす子どもたちに負けずに、魔女たちもいろいろいたずらを仕掛けているようですよ。 しまいには、大事なものを落としたまま帰ってしまったようで…。
英国を代表する詩人で幻想文学作家のウォルター・デ・ラ・メアの詩「夜に飛ぶものたち(現代:The Ride-by-Nights) 」に、同じく英国の新人画家カロリーナ・ラベイが、ユーモアに溢れた絵をつけました。 濃淡の紫で表わされる夜の風景と、キラキラと銀色の箔押し加工がされた表題や月と星の美しい表紙には、子どもだけでなく、大人も心を掴まれてしまいますね。見開きにも星座がたくさん!読んだ後に、星の形をじっくり眺めながら魔女の空の旅をたどり直してみるのも楽しそうです。
自分用にも、贈り物用にもおすすめの1冊。 ハロウィーンの夜に空を見上げたら、星のそばに本当に魔女の一群が見えるかも?!
(秋山朋恵 絵本ナビ編集部)
夜空には、星がいっぱい……そして、魔女もいっぱい!?美しい詩と絵で贈る、ハロウィーン絵本です。
「幼な心の詩人」とも評される、英国を代表する詩人・幻想文学作家のウォルター・デ・ラ・メア。 その詩「夜に飛ぶものたち(The Ride by Nights)」の美しい絵本です。 幻想的な原詩の世界と、絵の中でのお茶目な魔女たちと子どもたちのハロウィーンの行事がお互いに響きあう、味わい深い作品。 絵は、期待の新人画家カロリーナ・ラベイによる美しい絵。
カバー表紙には銀箔押しで星や月がキラキラきらめく素敵な装丁。絵本好きの女性へのプレゼントにもお薦めです。
夜の様子の表紙が何だかわくわくしていいですね。
夜空をメインに描かれているのが何とも素敵に思いました。
日本でも近年ハロウィーンイベントが盛んになってきているので、ハロウィーンの絵本も季節を感じる1つに思います。
魔女好きなお子さんにもぴったりにも思いました。 (まゆみんみんさん 40代・ママ 女の子10歳)
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