![みどころ](/images/shoukai_midokoro.gif)
木に、赤いりんごがいくつもなっています。 とりくんがやってきて、りんごをひとつ、とりました。 木の下には、うらやましそうにそれを見上げるねずみくん。 「ぼくにも つばさが あったらなあ」
さるくん、ぞうくん、きりんくん、カンガルーさん・・・。 動物たちが、ひとつずつ、りんごをとっていくたび、「きのぼり できたら」「はなが ながかったら」「くびが ながかったら」「たかく とべたら」と、ねずみくんは思います。 でも、最後にやってきた動物は、どれもできない代わり、得意技でねずみくんを投げ上げて・・・?
木にのこった2つのりんご。誰の手でもぎとられたのか、お話を読んでみてくださいね。
腕を振り回したり、木にとびついたり。鼻をひっぱったり、木に突撃したり。・・・一生懸命やってみるけど、りんごがとれないねずみくん。 かわいそうだけど思わずクスッと笑っちゃう、ユーモラスなねずみくんの仕草とともに、次々登場する動物たちの伸びやかな体の線も見どころです。 『ねずみくんのチョッキ』にはじまる人気シリーズ、第2作目のお話です。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
![出版社からの紹介](/images/shoukai_shuppansha.gif)
○あらすじ 高い木になったりんご。ねずみくんにはとれません。 そこへとりくんがやってきて、りんごをひとつとりました。 さるくんもやってきて、りんごをひとつとりました。 ぞうくんやきりんくん、カンガルーさん、さいくんもりんごをとっていきました。 するとあしかくんがやってきて・・・。
○編集部より ねずみくんは、とりくんのようにそらをとべません。さるくんのようにきのぼりもできません。はなもくびも長くないし、たかくとべないし、ちからもつよくありません。 あしかくんも同じです。でも、あしかくんには得意なことがありました! そして、ふたりでなかよくりんごをとることができました。 次の展開が楽しみなページをめくる面白さ、弱いものや小さいものへのあたたかい眼差しは、なかえよしを先生と上野紀子先生の作品づくりで大切なテーマになっています。 だれにでも、その人なりの持ち味やよさがあります。それがたったひとつでも、ほかの人が持っていないものが必ずあるはずです。 ねずみくんの姿に、子どもたちが「ああ、よかった」と思うと同時に、自分にしかない何かを見つけてくれると思います。
![ベストレビュー](/images/shoukai_bestreview.gif)
ねずみくんシリーズ第2作。
他の作品と違って右開きなのが少し新鮮です。
上をながめる展開なので、文章も縦書きがいい、というレイアウトでしょうか。
ねずみくんは高い木の上のりんごがほしいのです。
他の動物たちは、それぞれの特性を生かして難なくりんごを取るので、
ねずみくんはうらやましいばかり。
ところが、最後にやってきたあしかくんが素敵なことを教えてくれます。
なるほど、これはいいアイデアです。
発想の妙ですね。
前作で映えた赤色が、今回はりんごで印象的です。
自分の個性をもっと見直したら豊かな心持ちになれることを教えてくれるような気がします。
案外、思春期の子どもたちにもよさそうな気がしました。 (レイラさん 40代・ママ 男の子16歳、男の子14歳)
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