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アンデルセンやディケンズなど、世界の名作を繊細な筆づかいで格調高く描いてきたツヴェルガー。今回彼女が選んだ題材は「ブレーメンの音楽隊」です。端整で美しい独特の画風に、ユーモアのセンスがプラスされ、ろば、犬、猫、おんどり、泥棒たちがコミカルに描かれています。彼女の絵に導かれ、大人も子どももそれぞれの目線で、ちょっと不思議な昔話の世界を旅することができる……楽しくもおしゃれな、新しい「ブレーメンの音楽隊」の誕生です。

よく知っているお話ですが、ツヴェルガーさんは対象年齢を引き上げて、ハイグレードな絵本に仕上げています。
四ひきの動物たちの可哀想な状況にを描いている一方で、不思議な計算式が絵に埋め込まれています。
飼い主は、その不思議な計算をして、動物たちを厄介者と答を出したのでしょうか?
泥棒たちの家を襲撃(?)する際も、フォーメーションを計算。
不思議な面白味を加えた絵本です。
読み聞かせには向かないかも知れないけれど、「ブレーメンの音楽隊」なら知ってるよと、あまり興味を示さない子どものリアクションを期待できるかと思います。 (ヒラP21さん 60代・パパ )
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