毎日毎日、雨ふり。 コッコさんは、てるてるぼうずをつくります。
「てるてるぼうず てるてるぼうず あした てんきに してください」
けれど雨はやみません。そこでコッコさんは、てるてるぼうずの中にお手紙を入れてお願いします。それでも雨はやみません。今度はてるてるぼうずの中に宝物をいっぱい入れてみます。てるてるぼうずは太ってしまって、なんだかぶかっこう。それでも雨はやみません。コッコさんは思うのです。
「てるてるぼうずが つかれているんだ」
そこで……。
コッコさんとお天気とてるてるぼうずと。この親密なやりとりのなんと愛らしいこと。コッコさんはひとりで一生懸命考えて、空にお願いをするのです。そのお願いに、空はこたえてくれるのでしょうか。
作者の片山健さんが、てるてるぼうずに色々なものを入れて熱心にお願いをしていた娘さんの姿に、ヒントを得て作られたというこのお話。健気だけれど満足そうなコッコさんの表情、ユーモラスに姿を変えていくてるてるぼうず、雨にふられる庭の風景。魅力的な場面が続く先に待っているのは、心が晴れ渡る素晴らしい太陽の……!
よかったね、コッコさん。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
毎日毎日、雨降りです。コッコさんはてるてるぼうずを作りますが、雨はなかなかやみません。そこで、コッコさんはてるてるぼうずに手紙や宝物などを詰め込みます。まるまると太ってしまったてるてるぼうず、ちょっと疲れてしまったみたい。コッコさんはふとんをしいて、優しく看病してあげるのでした。さあ、コッコさんの願いは天に通じるでしょうか? 子どものころ、誰しもが一度は作ったことのあるてるてるぼうず。それは、晴れを待ち望む純粋な願いがこめられた、特別なものだったはず。著者の片山健さんは、娘さんが実際にてるてるぼうずを作って、そこに手紙やおもちゃ、宝物などを入れて、熱心にお願いしていた姿にヒントを得て、お話を作ってくださいました。心あたたまるエピソードに加え、透明感あふれる、みずみずしい色彩で彩られた雨の風景もまた魅力的。その美しさに心打たれることでしょう。片山健さんのコッコさんシリーズ、第5作目です。
まいにちの雨に飽きたのか、コッコちゃんがてるてるぼうずを作って
晴れるようにお願いするお話しです。
この年代の女の子らしい、てるてるぼうずの作り方・いたわり方に思わず心が温まり、娘ももう少ししたらこんなことをするようになるのかとなんて想像してうれしくなりました。
文中に
『てるてるぼうず
てるてるぼうず
あした てんきに
してください。』
という部分をちょっと変えててるてるぼうずの歌にして読んでいたら、娘は笑いながらニコニコしてきいていました。また、主人が、太ったてるてるぼうずに
『ぼよよよ〜ん』
という音をつけて読むと『もう一回』と『笑い声』の嵐で娘は大満足していました。 (ピーチ姫子さん 30代・ママ 女の子2歳、)
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