「きらきら くるくる しゅっしゅっ すてきな いろを あつめて あつめて すーっと きらきら るんるんるん」
おかのうえのレストランから歌が聞こえてきます。このレストランにはたくさんの小さな妖精ぴっぱぴっぱがいて、歌を歌いながらいろんな美しい色を集めています。
不思議な道具を持って出発したぴっぱぴっぱたち。ぶどうのいろやはっぱのいろ、りんごのいろやレモンのいろなど、身の回りのものからたくさんの色を集めていきます。朝から晩まであちこち探し集め、夕焼け色をすーっと集めたら、またレストランに帰っていきました。
作者は『おうさまのたからもの』(至光社)など、魅力的な造形と多彩な色合いで幻想的なイラストを描く作家、糟谷奈美さん。緻密に描き込まれた絵は光に満ちあふれ、私たちを夢のようなおとぎばなしの世界へ誘ってくれます。
さて、ぴっぱぴっぱたちは、集めたたくさんの色を持って、レストランの秘密の階段を降りていったようです。そこには何があるのでしょう? 秘密の扉のその奥の世界は、ぜひその目で確認してくださいね。
(出合聡美 絵本ナビライター)
どこからか、歌声が聞こえてきます。『きらきら くるくる しゅっしゅっ……』 ここは、丘の上のレストラン。聞こえてくる楽しそうな歌声はいったい誰が歌っているのでしょう。
歌の主は、この中に隠れているたくさんの小さな妖精“ぴっぱぴっぱ”。不思議な道具を使って身の回りの美しい色を集めようと、ぞろぞろぞろご出発。朝から晩まで、身の回りのあちらこちらに溢れるたくさんの色を探して集める小さな妖精”ぴっぱぴっぱ”。いっぱい集めた色を持ってレストランの秘密の階段を下り、小さな扉を開けると、そこにはいったい何があるのでしょう?
「おうさまのたからもの」「わたしうみにいったのよ」の作者・糟谷奈美の最新作は、幼い頃父親にもらったプリズムが投影した、光の多彩な色に魅せられた鮮明な記憶を、自身の繊細な計算に裏打ちされながらも大胆な構図と、精緻で自由な筆致をもって表現した、色彩豊かなファンタジー。
誰も知らない、気がつかない、秘密の扉の向こうにある不思議な世界。そんな、「見えないけれどある」ものを想像する楽しさ、見えなくても、まだ見たことがなくても、「きっとある。きっといる」と信じられるような美しい色と光が瞬くような夢の世界が、子どもたちの想像・創造する力、内面の世界を広げ深めます。
もしかすると、子どもたちが暮らすそのすぐ傍にも、ふしぎな妖精”ぴっぱぴっぱ”の小さな世界はあるかもしれない……、ふとそんな想いに子どもたちを誘うものがたり。一日の終わり就寝前のひと時にぜひ、お子さまとこっそり、楽しんでいただきたい絵本です。
絵を見た瞬間ひきこまれた絵本です。
内容もとっても素敵なのですが、とにかく絵が好きで、
本棚にかざっておきたくなる絵本。
ふしぎなくには、カラフルで、とてもかわいらしい国。
私もまよいこんでみたいとおもってしまいました。
すっかり作者のファンになったので、
他の絵本も読んでみたいと思っています。 (スケボウさん 40代・ママ 女の子13歳)
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