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明けても暮れても数のことばかり考えていたため、「のうなし」とからかわれた少年が、フィボナッチ数列と呼ばれることになる数列を発見した。史上最も優れた西洋の数学者のひとり、レオナルド・フィボナッチの物語。
ジョン・シェスカの「算数の呪い」(小峰書店)で主人公の算数の先生の名前がフィボナッチだったことで洒落てる〜と思い読んだのを思い出します。
さて、こちらは本物のフィボナッチ伝です。
レオナルド=フィリオ=ボナッチ( 1170年頃 - 1250年頃)は、中世で最も才能があったと評価されるイタリアの数学者です。
本名は、レオナルド・ダ・ピサ(ピサのレオナルド)といい、フィボナッチは「ボナッチの息子」を意味する愛称です。
13世紀初頭に、『算盤の書』の出版を通じてアラビア数字のシステムをヨーロッパに導入しました。
また、フィボナッチ数列で名前を残した人物です。
フィボナッチ数列では、3項目以降のそれぞれの数は手前の2つの項の数の和になっています。
そのため数列は、0 1 1 2 3 5 8 13 21 34 55 89 144 233・・・と続きます。
自然界に隠れている数字(花びらの数・果物の断面・動物の角や牙・松ぼっくりやひまわりの渦巻きetc)が、フィボナッチ数であることにに、この作品を通し目を留め驚くことばかりです。
息子は、計算用紙を用意してウサギの計算をし、叫んでいました。
これは、生物が秩序と調和を保って生長するための設計図のようなもので、さらに驚くことに人間の想像力の産物である建築物や音楽・美術・詩といったものにまで、フィボナッチ数が姿を現すことです。
この偉大な数学者の幼少時の不遇を読むに付け、好きな事を貫き通すことの力強さ頼もしさを実感する伝記でした。 (アダム&デヴさん 50代・ママ 男の子12歳)
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