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「おいおい けんかは イカン アカン マイネ/なかよくしなくちゃ イカン アカン マイネ/かっても まけても イカン アカン マイネ」。 ……本書は「津軽弁の《マイネ》が、仲直り、ひいては世界平和の合言葉になっている絵本」であり「青少年の心身の発達に役立つものとして特に有益であると認められる」として、青森県青少年健全育成条例に基づく推奨書籍となりました。
個人的に、中山千夏さんって、とっても好きです。多才な人なんですよ。作家であり、俳優であり、参議院委員だったこともあるんです。
今回の絵本、イラストは長谷川義史さんなんですが、彼の描いた主人公のイカンが、なんとなく昔、中山さんが出演していた「じゃりん子チエ」を彷彿させるんで、私にとっては二度も三度も楽しい作品でした。
イカンっていうネーミングがまたよかったです。
お父さんに「あれしちゃいかん」「これしちゃいかん」って、いわれて家出して旅に出るイカンだけど、かぶっている帽子がなんだかアンデス山脈に合いそうな(インカ帝国でかぶっていそうな)帽子で、ここでも、言葉を掛けているのかなとか思ったり…。
一緒に旅をする友達の名前が、やっぱりお母さんに「ああしたらあかん、こうしたらあかん」って、叱られて家を飛び出してきた『アカン』と、二人の友人の『マイネ』なの。
もう、駄洒落出まくりって、感じですよね。
そんなハチャメチャな出だしのわりに、内容は意外と濃くって、いろいろな国に旅をして、いろんな国の友達が出来て、「けんかはよくないね」
「仲良くしなくちゃね」
って、友達みんなで歌うラストが印象的でした。
中山ワールドと、長谷川ワールドが見事に合体した絵本だったと思います!!
(てんぐざるさん 30代・ママ 女の子9歳、女の子5歳)
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