セロがうまく弾けないゴーシュの家に、ある晩、猫が演奏を頼みにきてからというもの、毎晩動物たちがやってきて……。藤城清治の影絵絵本。
◆担当者からのメッセージ 藤城清治氏のライフワークのひとつでもある、宮沢賢治作品。ロングセラーをほこる絵本『銀河鉄道の夜』につづき、遂に『セロ弾きのゴーシュ』が完成しました。この絵本のために約30枚におよぶ影絵を仕上げた藤城氏ですが、今回また新たなテクニックを見出すなど、常に進化し続ける姿勢には感服するばかりです。4月に米寿を迎えられた現在も各地で原画展を開催し、意欲的に創作活動をつづける藤城氏の、最新の芸術がこの一冊に込められています。どうぞご一読ください。(J)
紙芝居の「セロひきのゴーシュ」を演じました。ところどころに出てくる音楽が知りたくて、手に取った一冊です。
童話の中に、譜面に当たるような箇所は出てこないのですが、ゴーシュという人間像が良くわかりました。
藤城清治さんの影絵は、この絵本に関して言えば、他の作品よりは控え目のような気がしますが、表紙の絵に全力投球しているように思いました。
ゴーシュを奮い起たせたのは、間違いなくネコを相手にした「印度の虎狩り」だと思います。
情感のある絵で文章を包み込んでいる、他の絵にも背景としての趣がありました。 (ヒラP21さん 60代・その他の方 )
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