どのクラスにもいそうな、いたずら好きでたまにクラスの規則を
守れないタイプの2人組みたいなアリのお話。
女王様に捧げるため、キラキラ光る甘いクリスタルを探しに出かけた
その先で、そのクリスタルの誘惑に負け、隊とともに巣に戻る事を
せず、居残ってしまった2匹のアリ。
この2匹の体験する世にも恐ろしい人間社会。
今まで読んだオールズバーグの写真と見紛う程の絵とは毛色が違い、
直線・曲線をふんだんに使った、アリ目線のダイナミックな絵で、
これが彼の作品?と当初ためらいました。
が、読み込んでいくといやいや面白い。
自分がアリになったらこう見えるのかと疑似体験できます。
これでもかこれでもかと襲い来る来る危機をうまくすり抜けるアリたち
に拍手喝采です。
20センチ大に描かれた女王アリやコーヒーを飲む人間の顔は
ものすごい迫力です。