皆の留守中に家の中で密かに繰り広げられている会議。しかも家中の家具などが色々と話し合いをしています。
本当に発想が面白いというかユーモアが有るのですが、もしかすると本当に家具も家電製品たちも皆で何気ない日常生活を見てくれているのかもしれません。
人も毎日色々な物と一緒に大きくなっていくので一緒に居る時間が長ければ長いほどその物への愛着も、思い出も増えて行くと思うのですが、この絵本でも同じで、物もまた人の成長をしっかりと見ていてくれていて、思い出がいっぱい詰まっているのかな、と思いました。それはもしかしたら本当に有り得る事かも知れませんが、人からすれば物は自分では意思を持たないと思っているので有り得ない事、としてしまうかもしれません。
でも、本当にそうだとしたら凄くワクワクします。家族以外の中にも実際に自分達の事をずっと見守っていてくれた仲間がいるとしたら凄く嬉しいし、もっと安心感が得られると思います。
この絵本を読んでいると何も出来ない息子に対していつもイライラとしてしまっている自分が凄く小さな存在に思えました。確かに赤ちゃんだったころからすれば本当に色々な事が出来るようになって来ているし、毎日毎日成長を見せてくれています。
何か一つの事が出来なくても、他の事が出来るようになっていたり。毎日色んな成長を見せてくれている息子の成長をしっかりと見守ってあげておかないといけない。と思いました。子供の成長は本当にあっという間の出来事なので、今出来なくてもいつかできる、と思って長い目で見てあげる事も大切なんだな、とこの絵本を通じて思いました。
本当にうちの息子はやんちゃで危なっかしくて毎日ヒヤヒヤハラハラしながら生活をしていますが、いつか息子が大きく立派な大人になった頃には今のやんちゃさがきっと懐かしく感じてしまうんだろうな、そう思いました。
今まで忙しく過ごしていると気がつかなかったかもしれない大切な子供との「今」の時間をしっかりと大切に見守っていなきゃ。そう気付かせてくれた素晴らしい1冊でした。
お子さんをお持ちの全てのお母さんへ、是非読んでいただきたい素晴らしい1冊だと思います。ついつい忙しさのあまり見逃してしまいそうな大切な子供達との時間、この絵本がその大切さを教えてくれる、そんな気がします。